出版社内容情報
能の創生期における世阿弥・禅竹の作品分析を通じて、詞章(謡)の多重性とその役割を解明する。『歌舞能の確立と展開』待望の続編。世阿弥が確立した「能」が、観世元雅・金春禅竹によって総合芸術として昇華・展開されていく過程をたどった名著『歌舞能の確立と展開』(2001)待望の続編。創生期における世阿弥・禅竹の作品分析を通じて、詞章(謡)の多重性とその役割を解明する。
三宅 晶子[ミヤケ アキコ]
著・文・その他
内容説明
能作史における中心的存在である世阿弥と禅竹に焦点を当て、作品分析を徹底して、それぞれの人とその時代的特色を明らかにする。
目次
第1章 世阿弥と禅竹(言葉の魔術師、世阿弥―“砧”;耽美派、禅竹の能―“野宮”と“定家”)
第2章 創生期の能の魅力(夢と現の間;類型化以前の霊験能―“田村”を中心に ほか)
第3章 世阿弥の言語感覚(世阿弥は『源氏物語』を読んでいたか―“浮舟”“頼政”“班女”を検討する;「雲となり雨となる」 ほか)
第4章 世阿弥における能楽論と能作の実態(修羅能のシテに選ばれた武将たち―“清経”“敦盛”そして“朝長”;軍体と砕動風―『拾玉得花』我意分説をめぐって ほか)
第5章 禅竹の世界(六条御息所の変貌―能と物語の間;“野宮”の作者―身にしむ色 ほか)
著者等紹介
三宅晶子[ミヤケアキコ]
横浜国立大学教育学部教授。愛知県生まれ。東京女子大学文理学部日本文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得後退学。博士(文学)。日本中世文学、特に能楽専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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