内容説明
「孝子」とは、「親孝子な子」というだけの存在であったのか?近世日本社会で広く行われた「孝子顕彰」において、為政者から庶民まで、多様な主体によって競合的に意味づけられた「孝子」創作のプロセスを解明し、「孝」の思想と実践をつなぐ「表象」に着目することで、道徳文化史の可能性を探る。
目次
プロローグ―道徳文化史の試み
序章 問題としての「孝子」―課題・資料・構成
第1章 由緒としての「孝子」―在村における「孝子顕彰」
第2章 文芸としての「孝子」―道中における顕彰と「孝子万吉伝」
第3章 国風としての「孝子」―藩における顕彰と『孝婦鳴盛編』
第4章 競争としての「孝子」―藩国家における顕彰と「孝子伝集」
第5章 公儀としての「孝子」―国家における顕彰と『官刻孝義録』
第6章 主体としての「孝子」―異国における顕彰と『近世蝦夷人物誌』
終章 道徳文化史という課題
附録 近世出版「孝子伝」一覧
著者等紹介
ファンステーンパール,ニールス[ファンステーンパール,ニールス] [van Steenpaal,Niels]
1980年生まれ。ライデン大学修士(日本学)。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。京都大学白眉センター助教を経て、京都大学大学院教育学研究科准教授。専攻―日本近世思想史・教育史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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