内容説明
すべての人間には善性があり、学びによってそれが発揮されるという朱子学の思想と、すべての人間には生命権があり、それを守るための組織として政府が存在するという西洋の権利思想との親和性をたしかめ、現代の日本社会を支えている根本を見つめなおす。
目次
1 朱子学の論理と人権の論理(西洋の権利の思想―アメリカ独立宣言・ホッブズ・ロック;朱子学の尊厳論;中江兆民における朱子とルソーの受容;近世儒教を把握する視点)
2 朱子学と現代的諸問題(寛容論と権利の思想;武士道の論理と権利の思想;死刑廃止論と朱子学;福祉国家論と朱子学)
著者等紹介
下川玲子[シモカワリョウコ]
1965年、名古屋市生まれ。筑波大学大学院哲学・思想研究科倫理学専攻博士課程修了。博士(文学)。現在、愛知学院大学文学部日本文化学科教授。専攻は日本思想史・東アジア思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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