内容説明
秋成生誕伝説の検証から、秋成が多くを過ごした「大坂」の考察。そして秋成作品に描かれた古代性と、そこに潜む近代性を読み取り、西鶴から秋成、そして泉鏡花へと続く「見えない世界」を読み解いていく。
目次
第1章 秋成―その原郷・地縁・漂泊
第2章 奇人伝説―大坂の伝承・江戸の醜聞
第3章 秋成の「理」と宣長の「情」
第4章 旅と物語の時空―秋成のエクリチュール
第5章 秋成以前―近世奇談と「眩惑」
第6章 浮遊するテキスト『春雨草紙』
第7章 『樊噌』再説―アドルノ『美の理論』の示唆
第8章 秋成、伴侶を失う―残生の模索と試行
第9章 中上健次の秋成論―立ち上がる熊野
第10章 江戸小説の「見えない神話」―西鶴・秋成・鏡花をつらぬくもの
著者等紹介
高田衛[タカダマモル]
1930年生まれ。早稲田大学大学院修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。東京都立大学名誉教授。専攻、日本近世文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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