内容説明
国家の境界を越えて東亜各地で共有された儒学は、その土地の事情により様々に解釈されて今日に至っている。本書は、台湾の歴史学の第一人者が、主として中国・日本・韓国における儒学経典の解釈をめぐってその差異を検証する。
目次
第1章 「東アジア儒学」はいかにして可能か
第2章 経典解釈の伝統と二つの葛藤
第3章 遺民儒者の二つのジレンマ
第4章 思想伝統の「身体」
第5章 朝鮮儒者丁茶山の『論語』解釈
第6章 朝鮮儒者鄭斉斗の孟子解釈
第7章 近世儒者の「公」と「私」
第8章 経典理解の手順と方法論
著者等紹介
黄俊傑[コウシュンケツ]
台湾生まれ。アメリカ・ワシントン大学大学院歴史研究科博士。現在、国立台湾大学歴史学科特聘教授、同大学人文社会高等研究院院長。シンガポール教育部儒家倫理グループ顧問、清華大学歴史研究所教授(合聘)、アメリカワシントン大学・メリーランド大学・ラトガーズ大学等の客員教授、東呉大学東呉通識講座教授、中華民国通識教育学会理事長・名誉理事長等を歴任。専攻は東アジア思想史・歴史学・戦後台湾史
藤井倫明[フジイミチアキ]
1971年生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程(中国哲学史)修了。博士(文学)。現在、国立台湾師範大学国際漢学研究所助理教授。専攻は宋明理学思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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