内容説明
芭蕉とは誰か?作品・筆跡の「真贋」を問うことによって、既成の「神様」芭蕉の像が揺らぐ。本書に描かれるのは、日常生活で呼吸をする真実の芭蕉像である。
目次
第1章 中尾本『おくのほそ道』―疑われた自筆清書本
第2章 『芭蕉庵小文庫』―消えた自筆覚書
第3章 桃青署名の真蹟―署名の型から贋作を識別する
第4章 去来宛書簡―専門家を欺いた偽簡
第5章 北枝宛書簡―見逃されてきた偽簡
第6章 旅路の画巻―すり替えられた作者
第7章 『埋木』伝授―伝授は捏造か誤伝か
第8章 梅人の二つの顔―芭蕉顕彰と捏造と
付 其雫宛其角書簡―赤穂浪士討ち入りの報告書
著者等紹介
田中善信[タナカヨシノブ]
1940年(昭和15)、石川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、同大学大学院文学研究科修士課程修了。武蔵野女子大学教授をへて、現在、白百合女子大学教授。専攻は俳諧史
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