内容説明
トランプ米大統領により保護主義の嵐が吹き荒れる中、アジアの経済統合は果たして自由貿易体制を守る防波堤となれるか。米中貿易戦争などで揺らぐアジアの通商秩序、CPTPP、RCEP、ASEAN経済共同体2025、一帯一路構想など、アジアの経済統合が直面する焦眉の課題を鋭く分析。アジアを学ぶ学生、アジアビジネスに携わる関係者にとって必読の書。
目次
第1部 揺らぐアジアの通商秩序(トランプ・リスクとアジアの通商秩序―米中対立の危険な構図;「中国製造2025」と米中衝突;米国のアウトソーシングと貿易戦争―懸念されるグローバル調達でのコスト競争力の低下;米韓FTA再交渉と韓国の譲歩;ASEANと東アジア通商秩序―AECの深化とASEAN中心性;米中経済摩擦に対するTPPからの政策的示唆)
第2部 多層化するアジアの経済統合(RCEPと日本の東アジア生産ネットワーク;ASEAN経済共同体2025の現況と展望;アジアの通商秩序とCPTPP;一帯一路建設の現状と課題―アジアの経済統合への示唆)
第3部 変容するアジアの経済相互依存(インドの貿易自由化政策とFTA;メコン地域における連結性の強化―道路交通インフラ改善と投資機会の拡大;韓国の対日・対中経済関係の変容;日中韓台の相互貿易の発展と日本の対中貿易依存リスク)
著者等紹介
石川幸一[イシカワコウイチ]
1949年生まれ。東京外国語大学外国語学科卒業。ジェトロ国際経済課長、国際貿易投資研究所研究主幹、亜細亜大学アジア研究所所長・教授を経て、アジア研究所特別研究員。国際貿易投資研究所客員研究員
馬田啓一[ウマダケイイチ]
1949年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。杏林大学総合政策学部教授、客員教授を経て、杏林大学名誉教授。(一財)国際貿易投資研究所理事・客員研究員
清水一史[シミズカズシ]
1962年生まれ。北海道大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。現在、九州大学大学院経済学研究院教授。国際貿易投資研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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