内容説明
本書は組織行動論の大家クリス・アージリス渾身の遺作である。彼の半世紀にわたる研究成果の集大成と今後の研究の出発点が示される。人間は誰であれ、理想を標榜しつつも脅威に直面すると平然と自己防衛の振舞いを見せる。従来の組織研究ではこのことが無視されていると批判し、防衛的思考から建設的思考へ転換させる組織学習の在り方が説かれる。組織マネジメントの研究者や実務家すべての共有財産とすべき貴重な必読書。
目次
第1部 なぜ人々は自らの標榜価値とは逆の行動をするのか(人々は難局にどう対処するのか;罠にはまった行動;罠にはまる理由)
第2部 従来のアプローチで罠はいかに無視されてきたか―そして、罠はどのように扱われるべきか(リーダーシップと罠;組織文化、リーダーシップ、そして罠(Ian Smithとの共著)
新しいアプローチの改善)
結論 組織の罠と人間の苦境
著者等紹介
アージリス,クリス[アージリス,クリス] [Argyris,Chris]
1923年7月ギリシャ系移民の子として米国ニュージャージー州に生まれる。クラーク大学で心理学とビジネスを学び、カンザス大学で修士号(経済学/心理学)、およびコーネル大学にて「参与観察」で有名なウィリアム・ホワイトのもと博士号(組織行動論)を取得。イェール大学労使関係センター研究員・同部長および同大学教授(経営学)を経て、1971年からハーバード大学(教育学/組織行動論)教授および同大学ビジネス・スクール教授。米国政府機関を含む各種組織やヨーロッパ各国でのコンサルタント経験をふまえ、「反省的実践」で著名なドナルド・ショーンとの共同研究により組織変革におけるダブル・ループ学習の重要性を提唱(1978年)
河野昭三[コウノショウゾウ]
1948年神奈川県に生まれる。一橋大学商学部卒、同大学院商学研究科博士課程中退。山形大学人文学部講師・助教授、メリーランド大学フルブライト客員研究員、東北大学経済学部(経済学研究科)助教授・教授を経て、甲南大学経営学部および同大学社会科学研究科の教授などを歴任。東北大学名誉教授、博士(経営学)東北大学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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