内容説明
日本の雇用の未来は?7つのテーマで考察。わが国の人口は、毎年、自然減少している。政府は、労働力率を上げることに懸命である。内需が縮小している産業、見込まれる産業の企業は、海外に生産や販売の拠点を設け、現地で人を採用し、現地で作り、現地で販売する体制を構築しようとしている。国内の若者・女性・高齢者・障害者・外国人労働者の雇用の未来は?ピンポイント的に考察した。
目次
第1章 人口減少社会と雇用の主役の交代―雇用政策研究会報告(2012)に焦点を当てて
第2章 製造業の空洞化と雇用の行方―『ものづくり白書』(2012年版)の指摘を課題として
第3章 わが国の若年者雇用の現状と課題―「学歴インフレ」と「新規学卒一括採用」の視点から
第4章 女性の管理職比率と「日本的雇用慣行」―ダイバーシティ・マネジメントの視点から
第5章 「65歳まで雇用」と企業―人件費ならびに若者の就業に及ぼす影響を中心に
第6章 わが国の障害者雇用の現状と課題―精神障害者の雇用義務化に焦点を当てて
第7章 外国人労働者と企業―「高度人材」とは誰か?
著者等紹介
西川清之[ニシカワキヨユキ]
1947年佐賀県に生まれる。1976年北九州大学商学部経営学科卒業。1983年北九州大学大学院経営学研究科経営学専攻修士課程修了。1986年西南学院大学大学院経営学研究科経営学専攻博士後期課程単位取得満期退学。現在、龍谷大学経営学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sayan
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非常に示唆的。政策的に、1980年代にはすでに1) 経産省の「ダイバーシティ企業経営100選」の骨格が議論され、2) 「一億総活躍社会」を示唆する「全員参加型社会」のビジョンに至る背景を理解することができる。7章は、仕事上関係するが、高度人材としての外国人が主な分析対象になっていた。よって、実際的には4章、5章、6章のそれぞれで導入の背景や意味合い更に直面する課題が、自分の仕事領域には大きな示唆をもたらしてくれた。また、6章では就労の意義がドラッカーやフーコーの引用で説明されており、非常に示唆的であった。2016/06/28