内容説明
本書はかねてよりルーマン理論を研究する著者たちが、広く社会理論の活性化を願って編んだ「近況報告集」であり、社会の機能分化をキーワードとして、政治・経済・芸術等の個別機能システムやシステム間関係、さらには機能分化社会の未来にまで論じ及ぶ。ルーマン理論の広さと深さ、そして何よりも21世紀における豊かな応用可能性を実感させる。
目次
第1部 機能分化の地平から(ルーマン政治論におけるシステムの分出の条件と諸論点;「支払い」の時間論―ルーマンの迷路の先へ;社会の支えとしての「固有値」;ヘルマン・ヘッセにルーマンを見る―『社会の芸術』に寄せて)
第2部 機能分化の未来(社会的排除のリスクに抗する機能システムはありうるのか―ルーマンの「宗教」論ならびに福祉領域でのルーマン理論受容の動向;機能システムのインターフェース、あるいは自律する周辺;機能分化と「危機」の諸様相―クライシスとカタストロフィーの観察)
著者等紹介
高橋徹[タカハシトオル]
1970年宮城県に生まれる。2001年東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、中央大学法学部教授
小松丈晃[コマツタケアキ]
1968年宮城県に生まれる。1998年東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、北海道教育大学函館校准教授
春日淳一[カスガジュンイチ]
1943年愛知県に生まれる。1973年名古屋大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、2007年関西大学退職後、札幌市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。