内容説明
戦後自由主義の信望が地に落ちていたドイツにおいて、新しい自由の解釈のもとで自由主義の再興が果たされた。これを、秩序自由主義(Ordoliberalismus)という。秩序自由主義は、戦後ドイツの経済体制に建設的に批判的に関与している。本書は、秩序自由主義の著者独自の解釈による資本論・福祉論・EU論である。
目次
自由主義の潮流と秩序自由主義
第1部 秩序自由主義による資本へのアプローチ(秩序自由主義における資本理論の源流―ベーム=バヴェルクの資本と資本利子理論;資本蓄積と賃金・利子との関係―フリードリッヒ・ルッツの資本理論からの帰結;経済体制と経済発展―パウル・ヘンゼルの経済体制論)
第2部 秩序自由主義による福祉へのアプローチ(福祉と労働―アドルフ・ウェーバーの労働理論;オルドー学派による労働市場、社会政策、福祉国家の批判的分析;福祉国家から福祉社会へ)
第3部 秩序自由主義によるEUへのアプローチ(EUと国民国家;EUと経済統合;EUと経済体制)
自由と秩序の経済社会学