出版社内容情報
東海村JCO臨界事故から10年。事故直後から東海村と茨城大学が協働事業として10年間取り組んできた住民・学生向け公開集中講義「原子力と地域社会」の2008年版の内容を一挙掲載。Ⅰ.証言-臨界事故、Ⅱ.地球温暖化と原子力、Ⅲ.リスクと防災、Ⅳ.まちづくりは続く-リスクに向き合いながら。原子力と地域社会・住民の関連を問う一書です。
内容説明
東海村JCO臨界事故から10年。事故直後から東海村と茨城大学が協働事業として10年間取り組んできた住民・学生向け公開集中講義「原子力と地域社会」の2008年版の内容を一挙掲載。証言―臨界事故、地球温暖化と原子力、リスクと防災、まちづくりは続く―リスクに向き合いながら。原子力と地域社会・住民の関連を問う一書です。
目次
1 証言―JCO事故(JCO臨界事故―東海村で何が起こったか;JCO臨界事故時の対応 ほか)
2 地球温暖化と原子力(国策としての原子力エネルギー;日本のエネルギー政策と課題)
3 リスクと防災(環境放射線と健康;チェルノブイリ事故の化学処理 ほか)
4 まちづくりは続く―リスクに向き合いながら(原子力施設の立地と東海村の変化;東海村のまちづくり ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yu01
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東海村と茨城大学の共同で2000年から毎年行われている公開講座の2008年度の記録。東海村は事故後、原子力の文化・研究拠点として出発しようとしてきたらしい。J-PARCの誘致やJCO施設のレプリカ設置などはその成果の一つだろう。神戸の震災復興、水俣市の公害復興と関連づけられているのは興味深い。リスクコミュニケーションの進展も語られる。ただ、事後被害が他技術とは比較にならないほど大きい原子力のリスクを、単純に確率論で語れるのかどうか分からない。その辺のことは原研の人も「今後とも考えたい」とか2013/04/02