内容説明
国際ビジネスにおける技術標準化が国家戦略、企業戦略、競争戦略として注目されたのは1990年以降であり、2000年以降にその内容は大きく変化している。本書はその動向を捉えて本質を解明するものである。コンソーシアム、技術・知財戦略、WTOやISOなど国際機関の政策方針と実態の矛盾にまで言及し、標準化全般を論じた力編である。
目次
第1章 グループによる標準化―理論と実態(理論編;実態編)
第2章 標準の類型化とオープンポリシーに基づく標準化の戦略(標準形成プロセスの4類型;公的標準の追求 ほか)
第3章 車載電子制御システムの標準化―欧州の標準化コンソーシアム(自動車の電子化とネットワーク化;車載ソフトウェアの標準化とAUTOSAR ほか)
第4章 計測データの相互承認と強制規格―貿易の技術的渉外除去に向けた課題(規格と適合性評価;計測の同等性の確保 ほか)
第5章 知的財産と標準化―マルチスタンダードによるWTO/TBT協定の形骸化(標準と知的財産の関係深化;知的財産に関わる様々な問題の発生 ほか)
著者等紹介
梶浦雅己[カジウラマサミ]
名古屋市に生まれる、北海道大学水産学部卒業後、ハウス食品、ユニリーバ・グループ、ネスレ日本などで23年間勤務する。最終学歴:横浜国立大学大学院国際開発研究科(国際開発経営専攻)博士課程後期修了、博士(学術)横浜国立大学大学院環境情報研究院客員研究員を経て、現職は愛知学院大学商学部商学科・大学院商学研究科教授。著書に『国際標準と戦略提携』(中央経済社、2001年、共著、日本貿易学会奨励賞受賞)など。学会活動(経歴):日本貿易学会(理事)、標準化研究学会(理事)、国際ビジネス研究学会、多国籍企業研究会、研究・技術計画学会、情報処理学会、他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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