内容説明
国際化やIT化の進展によって急速に変化してきている企業行動を流通システムとの関連から解明を図るもの。流通システムは商品・産業によっても異なるし、文化や政策の異なる国によっても多様性がある。本書はそうした相異を重視する経営史研究の視点に立ち、性急なモデル化を試みるのではなく、実証的なケースの分析を重視した意欲的書である。
目次
第1部 流通システムの国際比較史研究(流通システムの国際比較史研究序論)
第2部 製造業の流通システム(アメリカと日本におけるコカ・コーラボトリング会社成立の比較経営史;イタリア地域産業の取引流通システムと地域内連携 ほか)
第3部 流通業の流通システム(日中両国の生鮮農産品流通体制の改革について;米国型スーパーマーケットの移植と日本型への変更 ほか)
第4部 物流(業)の流通システム(近代製糖業における物流―台湾糖輸送と糖業連合会;1990年代以降の宅配便市場の動向)