内容説明
本書を読むことなくして、国際経営学を語ることは出来ない。本書は、国際経営学の世界的な諸学者が、斯学の学問的基盤と研究の現状、そしてさらなる進歩発展の為には何がなされるべきかを厳しく明確に開示するものである。特に近年、国際経営学が理論ジャングル化したかに見られる日本にとり、その先進国型の理論形成過程は、正に必読の書であろう。
目次
国際経営学誕生のパラダイム基盤
国際経営学の基礎概念と研究領域―解説的序論
企業史研究視座と国際経営学の概念領域
国際経営学の概念探求―その範囲、境界、分析段階について
国際経営学研究―独自の学問領域を確認できるか
事始め・国際経営学の意味論争
国際経営学の概念不要論
国際経営学の新生パラダイム
国際経営学の概念と領域論の擁護―論評への反論と自説再吟味
「トイン先生の明治大学での講演によせて」
「B・トイン教授とD・ナイ教授らの第3パラダイム―国際経営学を哲学化する試み」
マイラ・ウィルキンス教授の所説」
「何かが見落とされていないだろうか―マックス・ウェーバーと法然・親鸞」
本テーマ討議の総括:「国際経営学の科学文明論」
著者等紹介
トイン,ブライアン[トイン,ブライアン][Toyne,Brian]
セントメアリー大学教授。1993年まで、サウス・カロライナ大学教授及び、ビウジネ・パートナーシップ・フェロー。サウス・カロライナ大学出版のシリーズCritical Issues Facing Multinational Enterpriseの編者や、同大学博士課程の国際経営学プログラムの責任者でもあった。研究分野は学際的で多岐に渡っているが、最近では、「国際経営学におけるHRM(人的資源管理論)と、企業の事業戦略との、インターフェース」に焦点を当てた研究を行っている。学会機関誌のJournal of International Business Studiesの副編集長、及び全世界的学術組織の国際経営学会の副会長をつとめる。また、アメリカ経営学会の国際経営学部会の前部会長でもある
ナイ,ダグラス[ナイ,ダグラス][Nigh,Douglas]
サウス・カロライナ大学準教授。同大学国際ビジネス教育研究センターの研究所長。インディアナ大学より経済学学士号とMBAを、UCLAよりPh.D.(国際経営学)を取得。現在、アメリカ経営学会の国際経営学部会の担当理事である。また、the International Association for Business and Societyの共同設立者であり、同学会の元会長でもある
村山元英[ムラヤマモトフサ]
中京大学・大学院経営学研究科教授。千葉大学名誉教授。コロンビア大学を経て、シートンホール大学・大学院経営学研究科(ビジネス・スクール)修了(MBA)。商学博士。海外での実務経験と実証研究、そして国連機関や国際交流基金の海外派遣客員教授の実績豊富。学会活動として、日本国内では、国際経営文化学会会長、経営哲学学会常任理事、多国籍企業研究会理事、日本経営教育学会理事。海外では、米国・西部経営学会・アジア担当委員長。環太平洋学術会議フェロー、ニューヨーク社会科学院会員、Who’s Who in the Worldなどに選ばれる。最近の研究プロジェクトは、「経営管理論の身体論的理論構築」、「国際経営学の理論研究」(「経営人類学」、「経営文明論」含む)
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