内容説明
マルクス経済学,近代経済学,の二つの稜線が揺さぶられ,経済学のパラダイム転換が叫ばれてすでに久しい。本書は,総体的世界認識の立場から,「社会科学の形而上学的前提を問い,現代の社会科学や経済学を再構成することが,人間世界を根源的に捉え直していくことになる」との問題意識をふまえて,新しい経済学の自画像を意欲的に素描した力作。
目次
課題と視点(〈分析知〉としての経済学;現代産業社会と〈水土学派〉;現代経済学とパイオエシックス)
ケインズ経済学の地殻変動(ケインズ経済学の危機;ケインズ理論と社会主義;ケインズ経済学とデモクラシー)
近代経済学の周辺(近代経済学と構造主義;近代経済学とエコロジー;近代経済学とアンソロポロジー)
社会経済発展のパラダイム(社会経済発展のパラダイム;マルクスの歴史的素描と発展論;ロストウの成長史観と段階論;〈従属学派〉と経済発展論)
近代知の視座を問う