出版社内容情報
《内容》 最近の眼内手術の質の向上,それに伴う手術適応の拡大には眼内注入充填物質が多大な貢献をしている.前眼部疾患,硝子体手術においてもそうである.本書はベテラン術者が行き着いた最も良い眼内充填物質の使い方を紹介するとともに,術中合併症,短期・長期術後合併症について,その予防的措置,具体的な治療と対策を解説.さらに具体的な症例をあげて充填物質の使い分けについても述べ,巻末には充填物質の使用に必要な基礎的知識もまとめてある.術者のみならず一般眼科医にも大きく役立つ書.
《目次》
総説
眼内充填物質の適応疾患と使用にあたっての注意点
◎治療にあたっての法的問題
解説
I.眼内充填物質の使用法:種類,注入方,自然経過,抜去法
1.ガスの使い方-私の手技1
ガスの使い方-私の手技2
ガスの使い方-私の手技3
ガスの使い方-私の手技4
ガスの使い方-私の手技5
◎全身麻酔とガスタンポナーデ
◎残存ガスと気圧変動
◎術後眼圧測定
◎ガス濃度の調整法
◎ガス使用の無菌操作
2.パーフルオロカーボンの使い方-私の手技1
パーフルオロカーボンの使い方-私の手技2
パーフルオロカーボンの使い方-私の手技3
パーフルオロカーボンの使い方-私の手技4
◎液体パーフルオロカーボンを眼の中に残さないコツ
◎パーフルオロカーボンが網膜下に入ってしまったら
3.シリコーンオイルの使い方-私の手技1
シリコーンオイルの使い方-私の手技2
シリコーンオイルの使い方-私の手技3
シリコーンオイルの使い方-私の手技4
シリコーンオイルの使い方-私の手技5
◎残った乳化シリコーンオイルの処理法
◎帯状角膜変性症の治療法
◎眼内充填物質と術後体位
◎リモコン式マイクロインジェクター
4.ヒアルロン酸による粘弾液分層法
II.眼内充填物質による合併症
1.ガスによる合併症とその対策
2.パーフルオロカーボンによる合併症とその対策
3.シリコーンオイルによる合併症とその対策
III.適応疾患と充填物質の選択
1.黄斑円孔
2.増殖糖尿病網膜症
3.網膜剥離,増殖性硝子体網膜症
4.巨大裂孔
5.外傷
6.眼内炎,ぶどう膜炎
7.小児の網膜硝子体疾患
8.術後体位保持が困難な症例
9.水晶体,眼内レンズ脱臼
10.網膜下出血-血腫移動術,血腫除去術
11.前眼部疾患
◎眼内レンズ眼での適応
IV.眼内充填物質の物理化学的性状
1.ガスの物理化学的性状
2.パーフルオロカーボンの物理化学的性状
◎パーフルオロカーボンとシリコーンオイルの滅菌法
3.シリコーンオイルの物理化学的性状
4.粘弾性物質の物理化学的性状
トピックス
■PVAゲル
■タンポナーデ物質(OEs)の純度と生体適合性