出版社内容情報
《内容》 これまで剖検を主体として発達してきたわが国の病理学も,近年生検診断,外科病理という考えかたが導入され,その診断精度の向上が求められている.正確な診断のためには検体の扱いかた,標本の作りかたが重要なことは言うまでもないが,今までの成書ではともすれば,組織像のみかたなどに重きがおかれ,それらに言及されたものが少ない.本書では,日常病理診断の中での,肉眼観察,切り出しなどの検体の取り扱いかた,実際の診断の記述例などを個々の臓器にわたって解説されている.外科病理で正しい診断に到達するための「病理医」必携のマニュアルである.今回の改訂では,切り出しかたを up-date(EMR,乳房縮小手術など)するとともに,「生検診断の実際」の項を大幅に加筆.また電子顕微鏡の項を新設し,免疫組織化学・分子病理の内容も一新した. 《目次》 1.外科病理のキーポイント 2.生検組織の取り扱い,切り出し 1.生検の種類とその扱いかた 2.検体の切り出し,包埋時の注意点 3.各生検組織における頻度の高い鑑別診断 3.迅速診断の取り扱い,注意点 1.迅速凍結標本を作製しても意味の少ない場合 2.迅速凍結切片を作製しない場合 3.新鮮組織よりのスタンプ標本の作製 4.迅速診断における特殊染色 4.生検標本観察時の注意点 1.生検標本を観察する前に注意すべき点 2.実際に標本を鏡検する際に注意すべき点 3.実際の鏡検 4.診断報告書の作成 5.顕微鏡でみた所見の記載 6.生検所見記載時の参照事項 7.精度管理 5.生検診断の実際 1.消化管 2.肝 3.心臓 4.口腔 5.呼吸器 6.リンパ 7.血液 8.子宮 9.乳腺 10.泌尿器 11.腎・糸球体 12.内分泌 13.眼 14.聴器 15.皮膚 16.骨・軟部 17.神経 6.切除材料の取り扱いかた,切り出し,みかたの要点 1.消化器 2.肺 3.子宮,卵巣 4.乳腺:乳癌の乳房切除標本 5.腎,泌尿器 6.甲状腺癌 7.皮膚 8.骨腫瘍 7.腫瘍組織の取り扱いかた 8.組織標本の作製および特殊染色 9.電顕標本の作製と診断 10.免疫組織化学的染色 1.酵素抗体法 2.新しい染色原理:dextran polymer histochemistry 3.染色の特異性の検定と判定 4.ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体 5.標識物質:酵素と発色反応 6.エピトープ賦活法 7.内因性酵素処理,内因性ビオチン処理 8.発色の増幅 9.判定のしかた 10.組織細胞診断における腫瘍マーカーの応用 11.腫瘍診断への応用 12.酵素抗体法の腎病変への応用 13.アミロイドの免疫組織化学 14.病原体の検出 15.組織,細胞の取り扱い 11.分子病理学的手法とその応用付録 1.食道癌の取り扱い 2.胃癌の取り扱い 3.大腸癌の取り扱い 4.胆道癌の取り扱い 5.膵癌の取り扱い 6.肺癌の取り扱い 7.乳癌の取り扱い 8.腎癌の取り扱い 9.腎盂癌・尿管癌の取り扱い 10.膀胱癌の取り扱い 11.前立腺癌の取り扱い 12.子宮体癌の取り扱い 13.子宮頸癌の取り扱い 14.卵巣腫瘍の取り扱い 15.脳腫瘍の取り扱い 参考文献 索引
目次
1 外科病理のキーポイント
2 生検組織の取り扱い、切り出し
3 迅速診断の取り扱い、注意点
4 生検標本観察時の注意点
5 生検診断の実際
6 切除材料の取り扱いかた、切り出し、みかたの要点
7 腫瘍組織の取り扱いかた
8 組織標本の作製および特殊染色
9 電顕標本の作製と診断
10 免疫組織化学的染色
11 分子病理学的手法とその応用
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