内容説明
本書は江戸期から明治維新まで歌舞伎を中心としてきた日本の演劇界が、維新後、どのように海外の戯曲を受容してきたかを考えるものである。明治、大正、昭和という歴史の流れの中で、海外戯曲移入の時期や作品の扱いが、国情に応じてどのように推移していったのか、特に英米作家の作品を中心に論じている。
目次
第1章 過渡期の演劇界(江戸末期及び明治初期の演劇;日本における初めての海外戯曲)
第2章 明治期とイギリス演劇―『ハムレット』移入考
第3章 日本とアメリカ演劇(明治雑誌にみられるニューヨークの『ハムレット』;アメリカの悲劇俳優の変遷―19世紀の場合)
第4章 大正期とイギリス演劇―『サロメ』移入考
第5章 昭和期の演劇界(昭和初期の新劇運動;アメリカの表現主義戯曲の移入)