内容説明
日本最大の陸上動物、ヒグマの暮らしを追った写真絵本です。詳しい生態や体の特徴、人との関わりについては、Q&A形式でわかりやすく紹介。海から山まで、さまざまな自然の恵みを追うことによって、大きな野生動物が生きていける自然の豊かさ、多様性の大切さを考える第一歩となります。
著者等紹介
二神慎之介[フタガミシンノスケ]
写真家。1977年生まれ。愛媛県松山市出身。北海道の自然風景や野生動物、漁師等の自然と関わって暮らす人びとを被写体に撮影活動を続ける。北海道と行き来しながら、本州の野生動物撮影にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
72
写真絵本。読み聞かせ9分。日本の陸にすむ1番大きな動物ヒグマは、体長2メートル体重400キログラムを超える。北海道の雪の下で冬眠したヒグマは、春になると動き出す。森の中で弱ったエゾシカを食べ、新芽を食べる。夏になると山をのぼり涼しい山頂で食べ物を探す。秋になると山をおり、海に向かう。カラフトマスとシロザケの大群をたらふく食べる。木の実も食べる。そして冬になると雪の下で眠る▽巻末にヒグマQ&Aあり。2022/04/18
たまきら
39
命のつながりシリーズ第1巻、エゾヒグマです。体の大きい、生態ピラミッドの頂点に位置するこの動物だからこその「食べる」苦労が春夏秋冬にわたって説明されています。生態を追う本は多くあるけれど、これだけ「食べて生き残ること」に特化した本は読んだことがありません。逆にストレートにメッセージが伝わってきて良かったです。巻末にどんなにクマに会いたくても、自分勝手な行動はしないでほしいというメッセージも良かった。ヒトの危険性はもちろんですが、襲ってしまったクマも駆除されてしまうから…。大変勉強になりました。2024/01/09
まる
8
命のつながり、というサブタイトルがすとんとふにおちる本。 ヒグマについて知りたい(体長、特徴、体重、食べ物…)、という本ではなくて ヒグマをとおしてたくさんのいのちが群体でたちあがってくる。 濃密な絵本でした。2021/11/07
遠い日
6
「命のつながり」シリーズ1。生きるためにエサを求めて移動を続けるヒグマの一年を追う。森、川、山、海を経巡り、雑食のヒグマは食べる、食べる、食べる。冬眠以外の時間は、ほとんどエサを求めての行動が占める。生きることは常に命そのものと繋がっている。日本の陸の王者、ヒグマ。一年のサイクルを繰り返し、生きることに迷いがない姿に感動を覚える。2021/10/23
エル
6
四季を通したヒグマの写真集。ヒグマがヒグマであるために、何を食べているのかどこへ行くのか。美しい北海道の景色と陸の王者ヒグマの生き生きとした姿。まさにヒグマの体は自然の恵みで出来ている。2021/10/16