出版社内容情報
理系大学生が陥る「論文がまとまらない」「科学の論理展開を知らない」という問題を、生物学の視点を交えながら解説・解決する。理系大学生や科学を学び直したい人にむけた、科学の論理展開をゼロから理解できる内容。生物学と他分野の違い、科学と非科学の線引き、陥りがちな間違った論理展開を提示しながら、科学論文作成の基本となる考え方を身につけられる。
【基礎編】
第1章 先生、何が科学なんですか?
○身近であいまいな言葉、科学
○科学の壁:科学が何か理解しないまま研究を進めると、頓挫する
○科学の「知識を生み出す過程」を理解しよう
第2章 どうやって科学する?
○科学で使う論理と手順:仮説演繹を使おう
○仮説演繹で用いられるピース?:演繹
○科学の推論で用いられるピース?:帰納
○仮説演繹の手順:妥当な演繹から「予言」を導き出せ!
○予言の実証に必要な実験・観察と、四つの工夫
?再現性と反復性 ?デュプリケート ?客観性と定量性 ?統計学
【応用編】
第3章 生物学は科学なのか?
○生物学が他の学問分野と異なる点:「進化」の有無
○生物を理解するための二つの視点:どのように(至近要因)と、なぜ(究極要因)
第4章 進化はどうして科学と言える?
○生物の進化を説明するダーウィンの進化理論
○進化理論は仮説形成で説明されている
○反証可能性基準を使って、進化理論が科学かどうか確かめよう
○進化理論は科学か? 今なお続く問い
【発展編】
第5章 仮説はどこからやってくる?
○仮説が見つからない!?
○仮説の作り方:帰納・ひらめき・パラダイム
第6章 「適応しているから」という説明でいい?
○生物学で登場する概念、「適応」
○予言の実証を「適応しているから」で済ませてはいけない
○適応主義の欠点 ?後からそうなった可能性:スパンドレル ?実証の難しさ
第7章 何をどこまで示せば「わかった」と言える?
○生物学者の「わかった」の基準 ~種多様性の例
○種多様性を説明する仮説:孤立するほど生き延びる仮説 vs アリー効果
○しくみがわからないとダメ、じゃない:メタ分析の例
○仮説演繹の予言の真偽を示せば、「わかった」と言える
第8章 実践! 仮説演繹をやってみよう!
○そもそも熱帯林に多様性あり
○その多様性は必然か偶然か:ニッチ論vs中立論
○仮説演繹で熱帯林の謎に挑む!
山田俊弘[ヤマダトシヒロ]
著・文・その他
内容説明
科学とは何か?どうやって研究・論文をまとめるのか?生物学者が実例をもとに解説する、誰も教えてくれなかった科学の論理展開ガイド!生物学者がまとめた、科学論理展開の指南書!
目次
基礎編(科学とは何か?;どうやって科学する?)
応用編(生物学は科学なのか?;進化はどうして科学と言える?)
発展編(仮説はどこからやってくる?;「適応しているから」という説明でいい?;何をどこまで示せば「わかった」と言える?;実践!仮説演繹をやってみよう!)
著者等紹介
山田俊弘[ヤマダトシヒロ]
広島大学大学院総合科学研究科教授。博士(理学)。熱帯林での25年を超える研究歴(植物生態学・森林生態学)があり、毎年数回、インドネシア、マレーシア、ミャンマーなどの熱帯林で調査を行っている。専門は熱帯林の生物多様性とその保全。1999年日本熱帯生態学会吉良賞、2015年日本生態学会大島賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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