出版社内容情報
サケ・マスの生態と進化に関する最新の研究を総説的にまとめたテキストブック。近年めざましい発展を遂げた行動生態、遺伝的解析、進化に関する知見をも盛り込んだ。
内容説明
本書は、この15年でめざましい発展をとげた行動生態、遺伝的解析、進化に関する知見を盛り込んだサケ・マスの生態・進化に関する専門書である。第一線で活躍する研究者たちが、サケ・マスの生態・進化に関する最新の知見を総説的にまとめ、かつ彼らの持つ展望をも示せるような本を目指した。
目次
第1章 サケ・マス類の系統と進化
第2章‐1 サケ科魚類における二つの生活史―生活史分岐と生活史多型に関する進化現象について
第2章‐2 繁殖から見た生活史二型の進化―性選択と代替繁殖表現型
第2章‐3 母川回帰の機構と遺伝的背景
第3章 サケの個体群生態学
第4章 河川性サケ科魚類における種間競争
第5章 森の中のサケ科魚類
第6章 サケ属魚類における「人工孵化」の展望
第7章‐1 サケ科魚類の遺伝的構造
第7章‐2 ダム構築による河川分断化がもたらすもの―川は森と海をつなぐ道
第7章‐3 サケ科魚類の保全
著者等紹介
前川光司[マエカワコウジ]
1975年、北海道大学大学院農学研究科博士課程修了(農学博士)後、北海道大学歯学部助手、農林水産省中央水産研究所室長を経て、1995年より北海道大学農学部付属演習林助教授、教授を歴任。現在は同大学北方生物圏フィールド科学センター教授。専門は動物生態学・行動生態学で、現在は大学院生とともに、サケ科魚類に見られる生活史多型の進化、行動の進化を中心に研究を行っている。最近は遺伝子解析を用いたイワナの生物地理に大いに興味をもっている。さらに、人の手による改変が陸封性のサケ科魚類の棲息状況を悪化させていることから、保全生態学的研究を手がけることが多くなっている
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