内容説明
日記帳の附録から読み解く昭和初期の世相。当時の世相を写す記事、現在ではなかなか調べられない事項、多くの最新統計が掲載されている。東京市内の社会施設(公衆食堂、産院、牛乳配達所、公設質屋、授産場など)。当時現存の皇族、朝鮮王公族、臣籍降下の皇族、王族、華族に降嫁した皇族の一覧。宮中席次の原則、昭和二年五月時点での高級有位有爵帯勲者名簿。病気以外の死因(犬や熊や蛇で死亡した人の数も)、自殺者の動機や殺害の原因がわかる警察統計。国公立と私立大学の授業料はほとんど差がなかった。青山葬儀場使用料、産婆報酬、職業婦人の職種別収入。大原野の一覧(富士裾野が第一)。人口三万人以上の「村」があった。日本全国の都市人口(大阪市の方が東京より多い)。
著者等紹介
櫻井良樹[サクライリョウジュ]
麗澤大学国際学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MASA123
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図書館の新刊本。手元に置きたい珍本だ。ビジネス手帳のうしろの付録ページには、鉄道路線、各種の統計情報(都市人口、業種別企業ランキング・・)とか、あれこれ掲載されているが、昭和3年の手帳付録ページの充実ぶりはたいへんなものだ。世界視野の知識も豊富で、世界の高山、世界の油田、世界大銅像(1位自由の女神)・・・、日本の当時の速度の比較も興味深い、歩行43、市電155、馬車212、自動車457(単位は1秒間町間尺寸)、市電は歩行の3倍、自動車は10倍だった。帝国軍艦表。列強陸軍勢力比較のような軍事色の記載も豊富。2022/09/29
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