内容説明
なぜ指導者はしばしば過信に陥り、非合理的な戦争を始めるのか?なぜ人間は自己の命を犠牲にして、自爆テロを試みるのか?なぜ第三世界の独裁者は瀬戸際外交の一環としてリスクを負ってでも核武装を目指すのか?―こうした合理的アプローチでは説明できない逸脱事象の原因を「進化政治学」の視点で科学的に分析。既存の安全保障研究では見逃されていた興味深い知見を提供する。
目次
序章 進化政治学と社会科学の科学的発展
第1章 進化政治学を再考する
第2章 進化行動モデル―人間行動を理論化する
第3章 進化的リアリズム―進化政治学に基づいたリアリズム
第4章 戦争の原因とその進化―戦争適応仮説
第5章 戦争適応仮説に想定される批判
終章 人間本性を踏まえた平和と繁栄にむけて
著者等紹介
伊藤隆太[イトウリュウタ]
広島大学大学院人間社会科学研究科助教、博士(法学)。2009年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学大学院法学研究科前期および後期博士課程修了。同大学大学院研究員および助教、日本国際問題研究所研究員を経て今に至る。戦略研究学会編集委員・書評小委員会副委員長・大会委員、国際安全保障学会総務委員、コンシリエンス学会学会長。政治学、国際関係論、進化学、歴史学、哲学、社会科学方法論など学際的研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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