内容説明
幕府が崩壊し維新政府が誕生し、そして日露戦争に湧く時代に、日本にのめり込んだ欧米人たちは何を見たのか。ゴンチャローフ、ハリス、ヒュースケン、オールコック、サトウ、ベルツ、イザベラ・バードなど、幕末・明治期、重要なプレイヤーとして振る舞った青い眼の12人が残した日本見聞記を読み解く。
目次
第1部 幕末・明治を外から見る(ロシア文豪が見た幕末日本―閉ざされた玉手箱 イワン・A.ゴンチャローフ『ゴンチャローフ日本渡航記』;「ペリーがかんぬきを外し、ハリスが門を開けた」タウンゼント・ハリス『日本滞在記』;ヒュースケン暗殺―恐怖の夜が続く ヘンリー・ヒュースケン『ヒュースケン日本日記』;美しい日本―危険な役人たち ラザフォード・オールコック『大君の都‐幕末日本滞在記』;サトウ詣での有力者たち アーネスト・サトウ『一外交官の見た明治維新』;蚕を求めてやってきたイタリア使節団 V・F・アルミニヨン『イタリア使節の幕末見聞記』;小国デンマークを襲う危機 エドゥアルド・スェンソン『江戸幕末滞在記』;灯台の父―地震・オヤジも恐れずどんどん進め リチャード・H・ブラントン『お雇い外人の見た近代日本』;ロシア・ナロードニキの見た明治「革命」 レフ・I・メーチニコフ『回想の明治維新』;大義ばうち忘れとる今の政府ば倒す オーガスタス・マウンジー『薩摩反乱記』;近代日本医学の父 トク・ベルツ編『ベルツの日記』;トラブルを恐れぬレディ・トラベラー イザベラ・バード『日本奥地紀行』)
第2部 幕末・明治サイド・ストーリー(「悪の枢軸」英仏の毒牙が日本に届かなかった訳;自覚的にうそをつく組織としての官僚制度;幕末暗殺あるある、恐怖の逆ロシアンルーレット;テロに脅える犬たち;イギリス残酷物語|エンゲルスが見た労働者階級の状態;ラスト・サムライの覚悟;西洋強国による東方侵略の危機―明治のベストセラー『佳人の奇遇』;ヨーロッパ植民地主義の圧力;鎖国の遅れを取り戻す「翻訳」;謀反論;日清・日露に参戦した軍医;カナダへ向かうメリーポピンズ達;鎖国が遅らせた「幻のベンガル湾海戦」)
著者等紹介
緒方修[オガタオサム]
1946年生。中央大学卒、文化放送記者・プロデューサーを経て1999年より沖縄大学教授。早稲田大学オープン教育センター講師など。現在、東アジア共同体研究所琉球・沖縄センター長、NPOアジアクラブ理事長ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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