ゼロ戦特攻隊から刑事へ―友への鎮魂に支えられた90年

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  • サイズ B6判/ページ数 279p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784829506844
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

奇跡的に生還した元少年特攻隊員が南海の空に散っていった戦友への鎮魂の思いを込めて、あの戦争の現場で何があったのかを語り尽くす。

長期間にわたる聞き取りを行ったジャーナリストと法律家によって読みやすくまとめられている。

大舘和夫は、予科練からゼロ戦搭乗員となり、台湾沖航空戦、レイテ沖海戦に参加。17歳で特攻隊員を「志願」。台湾の基地から7回出撃するも敵機動部隊に遭遇せず、8月15日の最後の出撃直前、玉音放送により奇跡的に生還。戦後、警視庁警察官となり、名刑事として数々の難事件を解決、1983年警視正で退官。幼少時から剣道に励み、剣道教士7段。30年以上にわたり少年剣道の指導を続けている。



「南十字星の夜、私たちは、自分の命を差し出すか拒否するかを問われた。しかし、軍人として拒否する勇気など普通ありはしない。『異議のある者は申し出よ』と言われても、とても言える雰囲気ではなかった。志願という体裁をとっても強制するのと同じだった。あの夜の?志願要請?について語るのは、今となっては私ぐらいかもしれないが、あのようなやり方は、いまでも疑問に思っている。」

▼目次

第一章 生い立ちと剣道修行

第二章 予科練入隊と国内での訓練

第三章 戦地・台湾へ

第四章 フィリピンでの戦い

第五章 台湾から特攻出撃

第六章 帰 国

第七章 警視庁採用への道

第八章 警察官人生

第九章 退官後の職業人生や戦友たちの慰霊

第十章 私の生涯剣道

付記 「三笠宮」上海行護衛飛行

西嶋 大美[ニシジマ ヒロヨシ]
1948(昭和23)年、東京都生まれ。本名「西島大美」。剣道錬士六段。
現職:ジャーナリスト(日本記者クラブ会員)、元読売新聞東京本社記者
主な経歴:1973年早稲田大学政治経済学部卒、75年同大大学院経済学研究科修士課程中退、75年読売新聞東京本社入社、秋田支局、社会部、生活情報部次長、調査研究本部研究員、編集局部長(文化関連事業担当)。2011年12月退職。
著書:『心の開国を―相馬雪香の90年』(中央公論新社)、『性教育の現場』(大陸書房)。共著に『生涯現役』(鈴木出版)、『性の風景』(読売新聞社)など。
司馬遼太郎記念財団機関誌「遼」編集委員

太田 茂[オオタ シゲル]
1949(昭和24)年、福岡県生まれ。剣道錬士七段。
現職:早稲田大学法務研究科・法学部教授(刑事訴訟法)、警察大学校特別捜査幹部研修所専門講師、同志社大学大学院生命医科学研究科講師、弁護士(虎ノ門総合法律事務所)
主な経歴:1968年修猷館高等学校、74年京都大学法学部卒業。77年大阪地方検察庁検事任官後、西日本、東京等各地の地検、法務省官房人事課、刑事局勤務。その間1986年から3年間、北京の日本国大使館一等書記官。法務省秘書課長、高知・大阪地・高検各次席検事、長野地検検事正、最高検総務部長等を経て、2011年8月京都地検検事正で退官。

内容説明

少年航空兵・大舘和夫が、戦後70年の沈黙を破って初めて明かす特攻・戦争の真実。奇跡的に生還した元少年特攻隊員が、南海の空に散っていった戦友への鎮魂の思いを込めて、あの戦争の現場で何があったのかを語り尽くす。長期間にわたる聞き取りを行ったジャーナリストと法律家によって、読みやすくまとめられている。

目次

第1章 生い立ちと剣道修行
第2章 予科練入隊と国内での訓練
第3章 戦地・台湾へ
第4章 フィリピンでの戦い
第5章 台湾から特攻出撃
第6章 帰国
第7章 警視庁採用への道
第8章 警察官人生
第9章 退官後の職業人生や戦友たちの慰霊
第10章 私の生涯剣道
付記 「三笠宮」上海行護衛飛行

著者等紹介

西嶋大美[ニシジマヒロヨシ]
1948(昭和23)年、東京都生まれ。剣道錬士六段。現職:ジャーナリスト(日本記者クラブ会員)、元読売新聞東京本社記者。主な経歴:1973年早稲田大学政治経済学部卒、75年同大大学院経済学研究科修士課程中退、同年読売新聞東京本社入社、秋田支局、社会部、生活情報部次長、調査研究本部研究員、編集局部長(文化関連事業担当)。2011年12月退職。司馬遼太郎記念財団機関誌「遼」編集委員

太田茂[オオタシゲル]
1949(昭和24)年、福岡県生まれ。剣道錬士七段。現職:早稲田大学法務研究科・法学部教授(刑事訴訟法)、警察大学校特別捜査幹部研修所専門講師、同志社大学大学院生命医科学研究科講師、弁護士(虎ノ門総合法律事務所)。主な経歴:1968年修猷館高等学校、74年京都大学法学部卒業。77年大阪地方検察庁検事任官後、西日本、東京等各地の地検、法務省官房人事課、刑事局勤務。その間1986年から3年間、北京の日本国大使館一等書記官。2011年8月京都地検検事正で退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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roatsu

12
大東亜戦争の時代から今日に至るまで激動の人生を真摯に歩んでこられた大舘和夫さんという一人の日本人のかけがえのない個人史であり、同時に航空特攻という未曾有の戦法を常態化した日本海軍の末期の戦いを改めて辿り、その詳らかになっていない戦史の闇に新たな光を投げかける史料価値の高い同時代史でもある。戦後70年を経過しても新たな事実が浮かび上がってくるところにかの大戦末期の混迷、そして歴史というものの難しさを見る思いがする。敗戦による復員後、警察官として第二の人生を歩まれるが、その記録も含め静かな感動ともに頁をめくる2016/10/05

ふたえ

2
この本買おうかなぁ。2016/09/22

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