土壇場における人間の研究―ニューギニア闇の戦跡

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 370p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784829503348
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0021

内容説明

部隊や軍の不名誉を巧みに回避することが多かった従来の「戦記」とは光彩を異にするユニークなノンフィクション。飢餓、伝染病、人肉食、戦場離脱、集団投降、自決…「地獄の島」ニューギニアで、絶体絶命の土壇場に追い込まれた男たちの行動を通して“人間の真実”を問う。

目次

プロローグ 二人の青年軍医はどう別れたか―一九四四年、常夏の秋
1 飢餓は人間をどう動かしたか―地獄を読んだアイタベ決戦
2 軍人として死ぬか、人間として生きるか―第二三九連隊の重い十字架
3 敗軍の建前は人命より大事か―悲劇の再生産やむことなく
4 人間の限界、ここかあそこか―試され続けた地獄への道
5 戦場に生きたユニークな個性―光と影を投げかけた人々
エピローグ 二人の老元軍医は戦後どう生きたか―二〇〇三年、別れ果てしなく

著者等紹介

佐藤清彦[サトウキヨヒコ]
昭和5(1930)年、宮城県生れ。早稲田大学文学部卒業。読売新聞社を経て、現在、ノンフィクションライター
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Fumitaka

3
アイタペ(本文では「アイタベ」)の戦い以後の日本兵の状況を手記や回想から追う。人肉食の話に多く言及される。いち早く投降した兵はよかったが、身を潜めていて終戦後に原隊復帰した兵は脱走兵扱いされて銃殺されたとか、「軍律違反」で自決を強いられたとか、カボチャの種を分けてもらったはいいが「転進部隊だから」と後で取り上げられたとかすごい話が続く。これも日本軍の「補給の不備」に発するのだろうが、「現地調達」は、古今東西の軍隊でもあるのだとしても、そもそも最初から方針に何か不備があったのではないかという印象が拭えない。2022/10/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/222954
  • ご注意事項