内容説明
「3びきのこぐまさん」は半世紀まえ『子供之友』という月刊誌に連載された絵ばなしです。これは、元気な、知りたがりやの子どもたちと、実にのびのびとした空想の語り手と、極めてモダーンで明快な画家との、すてきな出会いから生まれた、優れた絵本の原型でした。時のへだてはこの本に限ってありません。絵をパッと見ただけで、子どもは自分たちの本だと分るでしょう。その面白いこと! この本をこれから開く子どもたちが羨ましいくらいです。(堀内誠一)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
27
大正から昭和に変わる頃の絵本(絵本としての出版は1986年)の、今と変わらないところと、今は失ってしまった生活感が、素朴な内容の中で不思議に感じられました。 「おぶう」などという言葉が妙に印象的です。 日本の絵本はこんなところから、歴史を刻んでいるのですね。2022/02/17
ケ・セラ・セラ
23
レトロ感溢れる、ハイカラという言い方がぴったりくるような絵本。3匹のこぐまさんたちの日常を描いたショートストーリー。『おぶう』なんて懐かしい響き。言葉づかいもとても綺麗。1924〜28年にかけて連載されていた作品という。凄いな。2022/02/28
gtn
18
ストーリーがシュールなら、絵もシュール。まさに大正モダン。2021/10/29
おくらさん
18
さんびきのこぐま家族の生活を切り取ったお話。コトバに時代を感じながら、絵本では当たり前の、にわとりや、あひる、もちろんこぐまも含めて、人間と共通言語だったらいいなぁと改めて思いました。 牛乳を温めて角砂糖をポトリ。 私にもあった同じ記憶が蘇りました。 久しぶりにホットミルク飲もうかな。 2019/03/24
チェアー
14
3匹のくま兄弟が軽妙でモダンなのだ。「おぶうにつかる」なんて、いい言葉だなあと思う。2017/03/12