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内容説明
そこは馴染み深い自分の家だった。日本の、蓑崎の―異世界・オスタスに飛ばされてから何度かは、帰りたいと思った気がする場所。オスタスでは少年探偵マルタ・サギーであり、日本では元男子高校生の鷺井丸太は、呆然と呟く。「っていうか、なんで戻ってるの?」「まあ、ともかく君。何か私に振る舞い給え」「…しかも、バーチまで一緒だし…」始まりは、探偵助手リッツが昏睡状態に陥ったことだった。謎のカード使いの仕業だとわかった時、マルタも好敵手たるドクトル・バーチと共に、カードの力の発動に巻き込まれ―気が付けば日本に戻っていた。ずっと、独りぼっちだった生まれ故郷に。謎のカード使いの目的は一体何なのか?オスタスでのことが嘘みたいな“元いた世界”を前に途方にくれるマルタに、バーチは悠然と微笑みかける。「どこに居たって“世界の謎”を解くのは名探偵の役割だろう?―おそれるな。自信を持て」“自分の居るべき世界”の意味に迫る、異世界ハイブリッド・ミステリー第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちー
4
バーチは本当にバーチだな、と。たとえ日本人の凡庸な顔であったとしても(失礼、マルタ)衣装やメイク、しぐさで可愛らしい女の子に化けれるなんて!たとえのっぺりとした平顔でも!(悪い、マルタ)。そして、紅茶のシーンでじーんときた。例え自分を裏切った相手であっても、追わなくてはならない相手であっても、最初に受け入れてくれて、飲ませてもらった紅茶の味を忘れることができないなんて。きっとリッツにとっても、酷い兄だけれども切り捨てれないんだ。誰にでも『他の誰にも代替が効かない誰か』がいるのだと、しんみりしてしまった。2012/05/20
お豆腐
4
リッツの思い描いた「すばらしい世界」がなんか切ない。蓑崎にもわりとすぐに慣れちゃうバーチさん素敵。器用だよなあ。伯爵とトリノアの過去話が読みたい。今後出てくるんだろうか。2012/04/29
かまかり
4
とりあえずバーチかわいい。女の子モードの破壊力。今回も2巻に続いて陛下のご登場がないのが残念。4巻に期待。あと、これまで短編集を飛ばして読んでいるのでそっちも楽しみ。ビクビクしながら毎日過ごしてたら勿体ないよね。そしてパンチラはまだか。2012/03/15
りんご。
3
図書館本。 シリーズ三作目。 バーチのメイン回と見せかけての、バーチのメイン回。2021/07/21
織田麻里
2
【B☆W】【再読】真珠を埋め込まれた伯爵の養女。バーチは、真珠を奪うと予告するが、マルタとバーチはカードの力で簑崎に飛ばされる。しかし、その場所はかりそめの場所で…この辺りから探偵と怪盗は手を組み、オルタスの敵と戦うように。/紅茶とパンケーキの味/埋め込まれた真珠の正体/2014/02/04