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内容説明
異世界の都市・オスタスで活躍中の“名探偵”マルタ・サギーと、その好敵手たる怪盗ドクトル・バーチ。二人に関わる人々の苦労は絶えない。マルタの助手兼名探偵事務所を取り仕切る、リッツ・スミス少年、曰く。「というか、探偵を名乗る前に人間としてもっとしっかりしろ、という感じがします。マルタの場合」バーチの執事兼運転手兼その他もろもろのゴブリンのジャック、曰く。「ドクトルは、詰が甘いところがあるんです。だから、あの盆暗探偵に関わると碌なことがない」それでも二人は、惹かれ合うように対決を繰り返し、異口同音にこう微笑むのだ。「だって、あの怪盗(もしくは探偵)は、なんとも―楽しいじゃないか?」“完璧な探偵にして全く探偵ではない”名探偵と、美学を貫く怪盗。そして、彼らを巡る人々の奇妙で優しい関係を綴る、短編集第2弾。