富士見ミステリー文庫 熾天使たちの５分後

木ノ歌 詠【著】

富士見書房（2005/11発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 359p／高さ 15cm
• 商品コード 9784829163269
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

「大丈夫。あなたは私が護ります」。凛とした声が響き、そして僕の中のあらゆるノイズは消えた。小学４年の夏。地上８０メートルの鉄塔へ、春幡知路は登った。プライドと意地が消費し尽くした体力。あとは数十メートルも下の地面に落ちるしかなかった知路を助けたのは、天使だった。背中に鋼鉄の羽を３対持つ少女―“熾天使”。人に代わり戦場へ赴くために作られた少女型生体兵器。彼女は知路を救い、その代償に死んだ。少年の中に、決して忘れられない面影を残して―。４年後。中学２年に成長した知路のクラスに転校生がやってきた。「ミモリ・ツヤ、であります！」敬礼とともにそう名乗った風変わりな少女は、知路が追いつづけたあの天使と同じ顔をしていた！彼女は何者なのか？ツヤと出会い、知路の平凡な日常を熾天使をめぐる大きな謎に包まれていく。

著者等紹介

木ノ歌詠［コノウタエイ］
『Ｆｏｒｍａｎｔ　Ｂｌｕｅ』で第４回富士見ヤングミステリー大賞佳作を受賞。同作を改稿し、『フォルマント・ブルー　カラっぽの僕に、君はうたう。』として発表する。滋賀県在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[hirayama46]

瑞智士記に改名する前の木ノ歌詠名義の長編。物語はいささかバランスが悪く、読者を置いてけぼりにするような展開も見受けられますが、エモーショナルな筆致とじっくり熟成していたであろう世界観はそれを補って余りある魅力がありました。2000年代前半から中盤のライトノベルにはある種の生きづらさを抱えたものが多かったように思えますが、近年はどうなっているのでしょうか。なかなかチェックできていない昨今です……。

2020/03/23

[さあささん]

ちょっぴりSFチックな話でした。／彼女達の最後の五分間の記憶を受け継ぐ必要性があるかどうかは謎ですが、話としては面白かったです。／続いた時に明かされたのかなぁと思うような設定が見え隠れしているので惜しいと感じました。

2016/01/22

[シズク]

タイトルの設定が存在する理由が解らないのがちとつらい。あとどうして主人公が希望になるのかも解らんし。続巻でも出すつもりだったのかな？

2011/01/27

[catfist]

表紙が軽く詐欺。こんな悲劇的な設定で全ッ然エモくないのがすげぇ。女の子（母含む）同士の絡みだけちょっと良い。

2009/08/23

[じゃぽにか]

アイデアは嫌いじゃないけど、どーにも最初の日常生活パートがどうにも慣れない。しかし、そこを読み終えるとなかなか面白いなぁ、という感じ。通夜の言動がどうにも好きになれない。

2009/06/19