富士見ミステリー文庫
ロクメンダイス、

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  • サイズ 文庫判/ページ数 309p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784829163054
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ハツはカウンセラーに伝えられた―「何事にも正直に生きなければ、一年後には死んでしまう」、と。そして、特効薬は―恋をすること。高校入学と同時に、施設“六面ダイス”で、四人の心に傷を抱えた“患者”たちと共同生活を送ることになったハツ。三つ年上のヒロムは“亡霊”と呼ばれる帰還兵。美容師のララ子は、表と裏の二つの顔を持つ。なかでもチェリーはハツよりもずっと重い心の悩みを抱えていた。少しでも心を揺さぶられると、感情を抑え込むために、心の白血球ともいうべき“心辺警護”が、他人に危害を加えようと動き出すのだ。だから、恋なんてできやしない。しかし、ハツはチェリーに恋をしてしまう。目に見えない、やっかいな“心辺警護”は敵意をむき出しにしてハツを襲う。恋をしなければならないハツ、恋をしてはならないチェリー。二人の恋の行方は―。そして六面ダイスに隠された大がかりな謎とは!?センシティブでミステリアス、純愛ラブストーリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Pustota

11
随分昔の本だけど、クリスマスイブのシーンが印象的でいまだにこの時期になると思い出す。社会に適応するために死にかけた心と、それを蘇らせる初恋の物語。不思議な雰囲気の中に苦しさと優しさが満ちていて、こっぱずかしいくらいピュアな恋にときめく。大人になっても忘れたくないものがあると、思い出させてくれる一冊。2021/12/25

訃報

10
単に読みにくいというより小説として読まれることを意図的に拒絶しているような独特の詩的言語感覚と、奇想に次ぐ奇想・モチーフ・メタファー・言葉遊びが、良くも悪くも突出している。僕は好意的に受け止めた。狂人を語り手にし、文章の隅々まで幻覚に満たされながらも、心の弱者=大人になれない少年少女に対する作者の視線はいたって温かく、ストレートに心に響く。リアリズムなど知ったことか!という、ポストモダンをもっとライトにしたような形式だが、中身は切実。ラノベってそもそもはこういう奇才を発掘する場だったんじゃないのかな。2013/07/31

はじめまこと

5
実は富士ミス読むのは初めて DieはCのひび割れたDiceかと思ったけど違った いやぁCちゃん可愛いですねぇ やっぱ一人勝ちするヒロインは可愛いんです でも僕は一生この物語を理解しきれないんだろうな2023/09/30

アツシカ

5
メタファー、心象風景、レトリック。ハツ以外には理解し得ない彼の世界のお話で、つまり僕にはさっぱりわからない。しかし言葉を飛び越えた何かがあるような気もします。たとえ錯覚だとしても、あると思えばそこにあるものですし。あんまりこういう言い方は好きではないですけど、本質的にはこっちが赤くなるくらいピュアな恋のお話、かも?後から思い出してみるとごく平凡な初恋だというなら、時間が失わせてしまうものをこそ切り取ろうとしたのではないかと思います。だとしたら一瞬を本に閉じ込める試みは実にロマンチストの行いで良いですね2018/12/08

千祥

4
こんな読んでてこっ恥ずかしい小説なかなか無いと思った2010/10/14

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