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内容説明
勇者試験直前に魔王が倒されてしまい、勇者になれなかった少年ラウル、父親である魔王が倒されて居場所が無くなった魔王の娘フィノ、ラウルの勇者予備校時代のライバル・アイリの三人は、王都にあるマジックショップで一緒に働いていた。ある日、巷で流行している魔物インフルエンザにセアラ店長とバイザー副店長が倒れてしまう。急遽店長代行を務めることになり張り切るラウルだが、クレームや問い合わせの嵐にてんてこ舞い。さらに、店長のお得意さんだというやっかいなお客様も現れて…?勇者と魔王の卵が織りなす、ハイテンション労働コメディ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
43
店長と副店長がインフルエンザでダウンし、ラウル・フィノ・アイリは、三人で店を運営していく事に。店長代行となったラウルが慣れない業務と、スタッフ不足で多忙を極める店の経営に四苦八苦する中、お嬢様然とした謎の少女が来店してきて……。会社の規則や売上を重視した接客をしてしまったラウルと、お客様一人一人の笑顔と幸せだけを考え、朗らかな笑顔を浮かべて接客をしたフィノがお客様に与えた印象の差や、売った商品に問題があったとしても、お客はそれを販売した店員や店に対して文句を言ってやりたくなるという部分が印象的でした。2017/05/12
Yobata
20
店長と副店長が魔物インフルエンザにかかり急遽店長代理を任されたラウル。しかしお客様をうまく捌けず叱られたりとうまくいかない。そこに店長のお得意様であるユニィという高貴そうな女性が現れラウルが対応するもフィノの対応の方がうまく、その女性からも店員失格と言われてしまう…。原点に戻って勇者になりたかったがなれなかったラウルがレオンという店でしぶしぶ働いていることについての話。また?今更?感は半端なかったけれど、実際は自分で納得したと思っていてもふとその事を思い出し疑問に思っちゃうものなんだろうな…。→2013/12/28
アウル
11
店長、副店長がインフルでダウンしラウルが店長代理として働くんだけれども読んでいてツライな。今回の商売あるあるネタで自分自身のクレーム対応を思い出してテンションがた落ちしましたが今一度対応の仕方を見つめなおすいい機会になったな。ラウルが成長出来て良かった。2013/11/12
KUWAGATA
9
今回、終盤以外は、本当にこれファンタジー設定でやる話なのかとツッコミを入れたくなるような内容。サービス業の従業員が抱える様々な困難と、それに悩み、時に自棄になり、皆に支えられながら頑張って乗り越えていく主人公の姿が描かれています。成長物語としては非常にまっとうな作品だと思います。それから今回、フィノが可愛かったですね。思えば最初は「アホ可愛い」だった彼女がいつの間にか「けなげ可愛い」になっていき、この作品はフィノの成長物語でもありますね。先に店長の座をつかむのはどっちだ笑!?2014/11/18
シュエパイ
8
店長代理の迷走っぷりが、私の最近とかぶって、妙に親近感をいだいたり。なんども失敗しては凹んだり立ち直ったり、それでもやっぱり失敗して。大丈夫、君はいつか立派な店長になれるよって、私自身のことのように信じたいのです。あぁ、あと、お仕事における得意分野って、その人ごとにあるよねぇ。今回、全くいいとこなしな副店長は・・・・・(;´Д`)2013/05/19