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内容説明
『対・穢歌の庭術式へ移行了承。―第七天音律を結んでください』結界を張るよう要請された少女の頬を、透明な滴が滑り落ちる。「シェルティス…わたしたち、本当にもう会えないの?」幽幻種と呼ばれる存在に、人が侵される世界。巫女の祈りで守られた浮遊大陸オービエ・クレアでのみ、人は生きることができた。結界の巫女・ユミィは、ある少年を待っている。巫女を守る護士だった、幼なじみのシェルティス。大陸から堕ち、異端として追放された彼は、かつてユミィと約束していた―必ず君の隣に行く、と。世界の理を体現する少女と、世界の理に拒絶された少年。二人の想いが錯綜する、重層世界ファンタジー、開幕。
著者等紹介
細音啓[サザネケイ]
『黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで』で第18回ファンタジア長編小説大賞佳作を受賞。同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とら
48
こういう話好きです。主人公が最初から強くて、敵をばっさばっさ倒す感じ。ワンピースとかもそうだよね。もうお前目標達成できるよ!って度々思うけれど、過程が良いんだな~。テンション上がるし読むスピード速くなるしただでさえこの本読みやすいからもうハンパない速さで読み終わった。まあ最後のユミィとシェルティスが邂逅する場面のユミィの反応が素っ気無かったかな。まず怪我の心配するでしょ!で、ユミィも下に降りれるなら来る努力しろよ!シェルティスを待つだけのお嬢様か!と言いたかった。けれど結果的に近付いたからそれで良いよね。2012/02/04
佐島楓
31
恋と冒険、アクション、魔法、メカニック、魔物、そして世界をめぐる謎・・・と、凝縮された物語を堪能しました。ここから物語は始まる! 二巻へ!2015/05/04
星野流人
18
空中に浮遊する大陸を舞台にして、人間と幽幻種の戦いを描いた物語。細音さんの前作「黄昏色の詠使い」同様、今回も“詠”が物語の格を担っている模様。コミカルな日常描写と、反してバトルシーンではきっちりとシリアスを楽しませてくれる、王道的ともいえる異世界ファンタジー。バトルシーンにいまいち迫力が感じられなかったのは残念だが、離ればなれであったヒーローとヒロインの再会にはぐっと来るものがある。 まぁ、とりあえず正ヒロインはイリスだと思う。 ベストイラストは、153頁のエリエ、シェルティス。 7/10点2013/06/18
コリ
18
なんだこれ…凄く面白いんだけどそれ以上に切ない…。あんなに惹かれ合って想い合ってるのに触れ合う事が出来ないなんて…。シェルティスとユミィが幸せになれるまで是非見届けたい。2012/01/09
磁石
11
魔法・剣・重火器・人工知能・異種生命体に分割された世界と、色々とぶっこんでいるのにまとまりのある異世界として構築されている。近年のゲーム感覚に乗っかって作られたものとは違って、ど直球で一から全部作られているファンタジー。素晴らしい……。ドラマについては、クズ野郎成分がなく皆仲良しか優等生で主人公の苦悩がいまひとつ物足りなかったけど、そんなことはどうでもいい。んなこたぁどうでもいい。描かれた異世界感で充分以上にお腹いっぱい。ファンタジーて、それだけいいんじゃないかと思う。次巻にも期待。2015/05/07