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内容説明
ばじっ！発条が解放され、ごとん―と音をたてて人型の物体が床に降り立つ。中世の鎧騎士を思わせるそれは、魔法を使いすぎた人間の“なれの果て”を狩る戦術魔法士たちの姿。鎧の内側に爆発的な脅威を抱える彼らを、人々は恐怖と嫌悪の念を込めて“ストレイト・ジャケット”と呼ぶ。この物語は、己が魔族化する危険を背負いながらも、黙々と魔族を狩り続ける一人の男の闘いの記録である。男の名はレイオット・スタインバーグ。超一流の腕を持つ、一匹狼のストレイト・ジャケットだ。危険を友に、孤独を胸に闘う彼の魂の行き着く先は―。「スクラップド・プリンセス」の榊一郎が放つ、ハードボイルドファンタジー遂に登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀧ながれ
22
人間がなにかの拍子に魔族化して、肉体も精神も壊れて暴れるのを、魔力を使った戦いで倒さんとする者たちもまた、その力が過ぎると魔族化する。というなんとも救いがない世界設定。魔族が強力で見た目にグロテスクなら言動も変態的な狂気で圧倒されます対面したくないです。…でもなんかクセになる作品。カペルちゃん（半魔族の無表情少女）がかわいいからですかね、きっとそうだ。2017/11/24
遊辺
5
大昔に友人に勧められてハマり、買い集めた思い出。イチ技能としての、リスクのある【魔法】が存在する世界を描く、榊一郎の意欲作。スクプリからのストジャで、当時のファンは面食らったものだけれど、非常に骨太で確かな世界を描けている点は流石だと思いました。これが後年の柩のチャイカにつながっているんだよなー。2019/02/11
高梨りさ
3
★★☆☆☆悲壮感も薄く、あらすじから想像していたような、世界に一人で立ち向かう男が主人公という感じではなかった。良くある飄々とした暗い過去を持つ主人公と無口な女の子に、眼鏡の真面目でお節介な女という組み合わせの小説。2017/10/21
緋莢
3
ジョージ・グレコ教授が行なった「公開魔法実験」は見事に成功し、医療、工業、軍事に活用され、瞬く間に人々の生活に浸透していった。しかし、“魔法”を使う人間には思わぬ副作用がもたらされた。魔法を使い過ぎ、“魔族化”してしまった人を狩る“ストレイト・ジャケット”と呼ばれる人々がいた。労務省魔法管理局の監督官・ネリンは、とある事件で“ストレイト・ジャケット”のレイオットと出会うが・・・2012/09/21
さぶお
3
読んだのは新装版じゃないんだが。取り敢えず個人的な思想の問題で、俺はネリンみたいな奴が大嫌いなのです。カペル可愛いよカペル。モールドの格好良さはたまらん。世界観も緻密で、テーマも明確。安定している作家さんですな、ホント。2011/09/15
