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内容説明
「休憩だ」―ロード軍曹が力無く呟くと、帝国陸軍準魔術歩兵小隊第三小隊、通称双角小隊(ロング・ホーンズ)のメンバーは、やれやれといった面もちで腰を下ろした。「起きてください!隊長」衛生兵が、牛乳瓶の底のようなぐりぐり眼鏡の奥でぐるぐる目を回して倒れている少女に向かって声をかけた。そう、(貧血で)倒れた彼女こそが天下無敵(?)の双角小隊を率いる新米隊長・キティ・アン少尉、その人である。「はれっ、…大丈夫よ。全然平気よ」スベンソン一等兵の背中で、キティはなおも強がっていた―「ほんとに平気なんだから…とりあえず、出撃よっ!」…はい、はい―って、ほんとにこんなんでいいのか、誇り高き双角小隊?彼らに輝ける明日はあるのか。