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内容説明
人類と〈機械知性〉とが死闘をくりひろげた〈聖戦〉から百年。地球の三分の一をおおう砂漠の中に、その少年はいた。古城宴。九年前、謎の壊滅をとげた東京シティの生き残り。現在は“大槻キャラバン”の一員として戦闘空母“箱舟”に乗り込んでいる。彼は今、仲間の少年たちとともに船を離れ、聖戦時の遺跡の発掘をしていた。作業用アームの先がなにか硬いものに当たる。丸いシルエット。“神格匡体”だ。人の想像力を現実の力にかえ、神話の神々を地上に顕現させる究極の兵器―。宴たちは期待と畏れに躍る胸を圧さえ、慎重にその白い匡体を掘り出していく。それが白猿神ハヌマーン、そして謎を秘めた少女シータとの出会いだった…。吹き抜ける風は熱く乾き、雷鳴は波乱を告げて轟く。少年よ、今こそ旅立ちだ。選考委員大絶賛のSF冒険ロマン。第六回ファンタジア長編小説大賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
52
電子書籍にて読了。ヒロインの名前がシータって名付けられてるのもあるけど何、この昔のジブリを小説で読んでるような感覚・・・!個性的な奴らに謎と懐かしささえ感じる砂漠の旅路。脳内映像がジブリの絵柄で再生される。財閥令嬢にドーラおばさん味を感じる。昔のジブリが好きなひとならあれらを見た時のわくわくと謎を思い出させてくれるボーイミーツガール・・・え、聞いてたけど、これ続きないのマジですか。2024/12/15
緋莢
20
人類と“機械知性”が戦いを繰り広げた“聖戦”。それから百年が経ち、文明のほとんどは崩壊、地球の三分の一は砂漠になっていた。大槻キャラバンの一員である古城宴はある日、聖戦時代の遺跡で“神格筐体”と、その中で眠る少女を見つけて…というのが序盤部分。<人の想像力を現実の力にかえ、神話の神々を地上に顕現させる究極の兵器>という“神格筐体”が素晴らしく、タイトルにもなっているハヌマーン他、インドラ、キマイラ、スサノオ、ギガースらがぶつかりあう様は読んでいてワクワクします(続く2020/05/05
しぇん
17
KindleUnlimitedで再読。壮大な伏線が貼られているボーイ、ミーツ、ガールなファンタジー。なぜ続編が出なかったのか。作者が断筆してしまったんですかね?暴走モードなど男の子のロマンが詰まってましたし、謎が多すぎたので続きを待つ人が凄く多かったのもわかります2023/11/19
ナカショー
15
ざっくり言うと「神格筐体」という球状のコクピットに乗って神々の姿を象った巨神どうしで戦うスーパーロボット大戦。厨二心くすぐられる世界観、脳内で想像しやすい戦闘シーン、個性的な登場人物に記憶喪失のヒロイン、そして物語の1巻としては最高すぎる次巻以降が気になる終わり方。どれをとってもワクワクする話で流石大賞受賞作品。こんだけ気になる終わり方で20年以上続きが出ない。もし出たら喜んで買う。2020/10/30
じお
14
★★★☆☆ かつて起こった「聖戦」により文明が崩壊し、砂の大地で過去の遺産に頼り生きていく世界、自分が住んでいた「都市」を滅ぼされた過去を持つ少年・古城宴はキャラバンで仲間たちと日々暮らす中、一つの神格筐体そして少女と運命的な出会いをする、完全未完のSFロボットファンタジー。コイツァたしかに面白い、オタッキー(古代語)垂涎の内容。「基本路線はガンダムとラピュタ」とあるように、王道をゆくボーイミーツガールに、90年代アニメのような世界観設定と、神話モチーフロボット達のハチャメチャバトル、→2021/08/29