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目次
闇隊士の少女イーファは、震える指でゆっくりと薄絹の留め紐を解いた。(サキ…きれいな体のうちに、もう一度だけ逢いたかった)薄明かりの中、男―隣国の大使―が息を荒くする。汗ばんだ手が、少女の着衣を剥ぎ取り、その肌に指を這わせる。(サキ…サキ…サキ…)“邪妖”に憑かれた少年サキ。ギュッと目を閉じ、少年の名を呼び続ける少女。同じ頃、九尾の猫の隊長アランは、元巫女の少女リネットを質していた。「お前はやはり、私に“破壊者”であるサキを殺せと命じるのか?」妖しさを増す戦乱群像劇。第二弾、登場。