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内容説明
瞳が炎色に輝き、緋色の疾風が少年を包み込む。「起きろ、お楽しみの時間だぞ」少年は自分の中の誰かに話しかける。『…贄か?』気だるげに答える“邪妖”の声。「そうだ。好きなだけ喰らえよ」“邪妖”の目覚めと共に輝きを増す緋の風。少年は剣をつかみ直すと、凄まじい勢いで戦いの輪の中に飛び込んだ―。領土獲得戦争で疲弊した王国トロンヘイム。“邪妖”に憑かれた少年サキは、死を恐れず、人を殺すことを楽しんでいる。王都守備隊第九中隊、通称“九尾の猫”に入隊したサキは、少女イーファと知り合う。暗殺者の彼女は死ねない体の持ち主。そして娼婦だった…。激しく、妖しく、狂おしく。出口のない暗闇を疾走する少年と少女。本格戦乱群像劇、開幕。