内容説明
武蔵の住人秩父次郎季高は、京都嵯峨の山荘で高貴な謎の女と一夜を契り、逢瀬を重ねる。やがて季高は検非遺使少尉に任命されるが、女は季高の前から姿を消す。京の町に跳梁する盗賊団を捕えるべく、その巣窟に向かった季高が見たものは、紅い水干に白絹の袴、舞楽の面で顔を覆い、女のようになまめかしくしなやかな賊の姿だった…。名作「まぼろしの琴」をはじめ、数奇な運命にもてあそばれる平安人物群像を、豪壮・優婉に描く傑作王朝絵巻。
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- 洋書
- LE THINNAI
武蔵の住人秩父次郎季高は、京都嵯峨の山荘で高貴な謎の女と一夜を契り、逢瀬を重ねる。やがて季高は検非遺使少尉に任命されるが、女は季高の前から姿を消す。京の町に跳梁する盗賊団を捕えるべく、その巣窟に向かった季高が見たものは、紅い水干に白絹の袴、舞楽の面で顔を覆い、女のようになまめかしくしなやかな賊の姿だった…。名作「まぼろしの琴」をはじめ、数奇な運命にもてあそばれる平安人物群像を、豪壮・優婉に描く傑作王朝絵巻。