内容説明
父ちゃんが死んだ後、母ちゃんと姉ちゃんのジュニーとわたしは、スイート川の谷間へ引越しました。明るい夏の日には夢中で遊び、辛く厳しい冬には病気にもなり…。そんな何年ものくり返しの中で、決して変わらなかったのは、優しくてきれいなルー・ジーンがわたしの親友だってこと。それと、遠い昔に死んだ2人の女の子の幻が、折にふれ現われることでした…。’50年代初めのアメリカの山地を舞台に、「子ども時代」を心をこめて描き出した美しい物語。中学生から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
joyjoy
3
父と妹たちを失い、母と静かに生きてきたジョシュの言葉。「人生は、ならしてみると公平なものだよ。一部だけを取り出してみたら、ひどいと見えるだけでさ。だが、結局はいつだって、はかりはつりあっていると思うな」。「そりゃ、人は死ぬもんだよ。さけられない事実の一つなんだ。でもな、ジニー、もしきみが本当にだれかが好きなら、その人たちはいつもかえってくるよ……たぶんちがった形かもしれないけど、でもかえってくるよ。きみの愛情が引きもどすんだ」。父と愛犬と親友を失ったジニー。ジョシュの言葉できっと励まされたね。2022/05/02
ぱせり
1
谷間を駆け巡り遊び遊び、大きくなるに連れて複雑になっていく友人関係もまた、少し形を変えたら私自身にも覚えのあること。懐かしくて、ほろ苦くて、胸がいっぱいになります。信頼できる大人のゆるぎない見守りの中すくすくと成長していく子がいる一方、傷つき、ぼろぼろになっていく子がいることが痛ましかった。2009/06/06
ときわ
0
mixiレビューUP2009/05/27
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- 終の住処 新潮文庫