内容説明
7年前までミズーリ州と言われた地に住む、スライ・ムーディの家を訪れた旅芸人の中に「ヨブの仮面」と呼ばれる腫瘍に顔を覆われた少女がいた。少女が触れたリンゴの木は、またたく間に生命を取り戻した。木に刻まれた彼女の名前は、S…W…A…N。“輪”に浮かぶ掲示に導かれるシスター達、ロシアの来襲を妄想し狂気の軍隊を進軍させるマクリン大佐とローランド、復興に向かう人びとの心を再び荒廃と狂気に引き戻さんと暗躍する「深紅の目の男」、あらゆる者たちの運命の糸が、次第にスワンのもとにより集められていく。世界の再生と破滅をかけた聖と邪の激突の行方は…。ホラーの枠を超えたマキャモンの現代の聖杯伝説はここに円を閉じる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
52
たとえ世界は崩壊しても光はありいつかは再び立ち上がるだろうと信じた物語。もう仲間が倒れて行くところは涙、涙。邪悪の象徴がフレンドで。これは人の居る所いつまででも現れてくる。スワンやジョッシュ、シスターにまた会いたい。2022/08/20
Satoshi
10
マキャモンによるザ・スタンドのオマージュ。個人的には本作の方が楽しめた。核戦争により崩壊したアメリカを舞台に3組のグループが放浪する上巻とその7年後の下巻。汚染された大地を蘇らせる奇跡の少女と人類を導くリング。一方、人類を完全に崩壊させるように操る悪魔。それぞれが導かれながら、神の宿る山に向かう。神の正体は何処かの映画と同じだが、本作は希望に満ちた結末となる。1200ページ以上のボリュームを飽きさせないのは流石マキャモン。2024/09/10
Ayah Book
7
上巻はかなりハードで陰惨な内容で、どうなるの?と心配だったのだが、下巻はハリウッド的安心感。ロビン、ジョッシュ、シスター、ポールなど脇役が良かったなぁ。2019/05/14
ベック
4
90年代というともう20年も前でしょ?それでも本書のところどころの場面は覚えてるよ。それだけ印象深かったってことだよね?2015/08/22
藤中恭美
3
下巻はさすがに安定した場所にたどり着いての話なので、上巻の逃げる過程の面白さは味わえないのが残念。 欲を言うなら、ずっと逃げてほしい(笑) ホラーは好物なんだけれど、下巻の展開はホラーに設定したのがちょっと裏目に出た感じもする。 登場人物たちがどうなったのかをきちんと描くマキャモンの几帳面さは、ちょっとという感じですけれど、それだけキャラに愛着があるのかもと思うと、ま、いいかとなる。★★★★2021/06/05
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