感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
93
幻想文学の傑作。これはお勧め。パリ警視庁の警部ピカールは、パリ暗黒社会の黒幕とおぼしきラザールのことを調べるうちに、途方もない事件に巻き込まれる。機械人形、不老不死、仮面舞踏会など幻想文学のお膳立てが出揃って、読者を虜にする。世紀末の退廃的なパリの描写が見事だ。幻想的な物語なのだが、ピカールは極めて人間臭く描かれており、この小説の現実味を高めているような気がした。現実の世界を突き抜けて、彼岸の世界に連れて行ってくれる結末には、途方もない驚きがある。これまで読んだ小説の中で、最も忘れがたい結末だった。2018/06/24
hirayama46
4
コッツウィンクルにしては珍しいミステリ仕立ての物語ですが、怪奇幻想・オカルト要素をたっぷりと盛り込むことによって独特の味わいになっております。その過剰さがとても愉しい一冊でありました。2017/08/28
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