感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
uchiyama
2
この本の魅力についてはバルトの序文が過不足なく語っていて、他者の身体を使って自分の欲望を充足させることの暴力性から(たとえ仮初めにしても)離れるための、重くならない程度の興味を相手に示す礼儀正しさと気遣い、深刻さを回避しつつもことさら滑稽味や皮肉を誇張したりもしない書き方には、たしかに惹かれるものがありました。視線の駆け引きと好みの探り合い、事後も、軽く笑みや挨拶を交わしたりしてきちんと演じられる屈託の無さ…等の戦闘やヒステリーを回避する知恵。ただ、読んでて食傷はします。他人の欲望はそういうものなので。2024/06/20
ありさと
0
作者と同名の語り手がディスコや公園や旅先でナンパする。会話やセックスがひたすら淡々と描写されているのだが妙にユーモラスで面白くて、でもだんだんと底に隠れた虚ろが滲んできて薄ら寒くなる。2017/06/27
あやめ
0
ほんとうにゆきずりの関係を淡々と記録しているだけでした。著者は胸毛大好きということがよくわかった。2009/10/04