黒い時計の旅

黒い時計の旅

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784828840086
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

『黒い時計の旅』は、フィリップ・K・ディックの『高い城の男』と並び称される“パラレル・ワールド”テーマの傑作である。1938年のウィーンのある夜、20世紀は一人の怪人物の手によってまっぷたつに引き裂かれる。歴史を切り裂いた怪物の名前は、バニング・ジェーンライト。アドルフ・ヒトラーのためにポルノグラフィーを書く男。そして、2つの世界を旅する男。彼の口から果てしない迷路のような物語が語られる。それは呪われた愛をめぐる“もうひとつの20世紀”の物語であった。平行してロシア系亡命者デーニア親子と謎めいた〈20世紀の見取図〉の物語、デーニアの息子マークの遍歴の物語が織り混ぜて物語られ、2つに切り裂かれた世界はふたたび重ね合わさって行く…。トマス・ピンチョン、ウィリアム・ギブスン等の作家たちから激賞されている現代アメリカ文学の新星、スティーヴ・エリクソンの代表作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さっとる◎

34
精巧で緻密な見取り図とともに旅した二十世紀はあまりにも黒く巨大で、その大きすぎるうねりと流れに飲み込まれながらそれでも真っ直ぐに進んでいたつもりの私は気が付いた時にはもう歴史の裏側にいた。一括りにして二十世紀ってラベルを付けて放り出しわかったような顔で眺めていられたら良かった。幾度となくやってくる暗い夜にどろっと取り込まれる。ひたすら救済を求めて重苦しくそれでいて力強く進む。それなのに救済の道はいつしか復讐の道に変わっているし裏側だった時間はまた表を向いていたりする。二十世紀は、二十世紀を繰り返し続ける。2017/11/16

山口透析鉄

27
市の図書館にあったのが古い方の単行本でした。木石岳氏のYouTube書評動画に触発されて読んでみました。 ディックのSF小説にも似たテーマの作品があるのを思い出します。作中ではZと呼ばれている総統(と呼ばれかけてうやむやにされていた)が生き延びた世界と現実とされる世界の境があやふやで、行ったり来たりしているようです。老いた総統がボコボコにされて最期は要介護状態で死んだりします。 終盤が圧巻で、話者も蜃気楼のように消えていくイメージでした。 確かにSFやマルケスっぽいところもありますが、フォクナーも。↓↓↓2024/11/21

背古巣

14
もどかしい一冊でした。比喩が多く、何を言わんとしているかが最後までわかりませんでした。時間軸も行ったり来たりしているようですが、これもはっきりとはとらえることができませんでした。ただ全然面白くないかというとそうではなく、事実最後まで読むことができました。何とも不思議な作品です。2015/10/15

ボーダレス

11
幻惑的に紡ぎ出されるストーリーの根幹は「男と女」だ。二つの二十世紀、史実と虚構の間の中、ヒトラーと姪である亡きゲリ・ラウバル、ポルノ小説家であるバニングとダンサーであるデーニアたちの妄執な愛。もし、ヒトラーが生きていたら…終わったはずの戦争が1970年代に入ってもアメリカとドイツが戦争をしている。歴史改変の裏側表側を円環し想像した迷作だと思う。二段組284ページ。2018/12/24

グラコロ

5
実家の本棚にすっかり忘れられたまま長らく埋もれていた。ごめんね。愛と妄想とパラレルワールド。たまりません。グラコロ堂〈人生で影響を受けた100冊〉 https://bookmeter.com/users/626279/bookcases/115521732012/05/18

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