内容説明
1984年に創刊され、87年までの4年間に15号刊行された季刊マンガ誌「COMICばく」は、強烈な個性をもった作家をずらりと並べた〈マンガ界における純文芸誌〉として、熱狂的ファンの支持をうけた。その「COMICばく」の看板ともいえたのがつげ義春で、寡作をもって鳴る彼が毎号(!)作品を発表するということ自体、重大事件と呼んでも決しておおげさではなかった。本書は、ほとんど独力で雑誌を作りつづけた著者が、創刊からやむなく休刊にいたるまでの迂余曲折を綴った、「もうひとつのマンガ史」である。
目次
第1章 『COMICばく』誕生のいきさつ
第2章 『ばく』創刊と部数低迷
第3章 さまざまな試行錯誤の果てに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
furutpp
1
これは非常に面白かった!「ガロ」に関する本はかなり沢山出ているのですが、こちらは中々知られざる事実が多くて感激。2015/12/22
kokada_jnet
1
積読本を消化。『COMICばく』編集長(というか編集部員一人だったそう)の回顧録だが、あまり思い入れの感じられない、淡々とした描写は、その人柄ゆえか。つげ義春のエピソードには、特に目新しいモノはないが。伊藤重夫や、花輪和一、ユズキカズらの人柄にふれている部分が興味深かった。また、表紙絵担当として故・畑中純も登場。『まんだら屋の良太』がアシスタントなしでの週刊連載という凄いスケジュールの中、『ばく』にも協力したという、いい話が。2012/06/16
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