福武文庫<br> 三つの物語

福武文庫
三つの物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 189p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784828832272
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

純粋であるがゆえに薄幸な人生を送らざるをえなかった一人の女を描いた「純な心」、「無上の栄光を手にするかわり、自らの両親を殺めることになるだろう」という不吉な予言に翻弄される男の物語(「聖ジュリアン伝」)、サロメの首をモチーフにした「ヘロディア」の3篇収録。フロベール最晩年の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

41
日仏会館のイベント「ギュスターヴ・フロベール:歴史と社会に向けたまなざし―生誕200年に際して」に参加するにあたって、何か読んでおきたいと思い、手に取った。 イベントでも、司会の澤田直さんや講師の小倉孝誠さんが、初めてフロベールを読む人に薦める本としてこの本を挙げていたが、いきなり冒頭の短編「純な心」に痺れてしまった。 twitterのお題「短編を10作品選んで史上最高の短編集を作れ」に挙げるべき一作だ。/2021/12/19

三柴ゆよし

18
フロベール最晩年の短篇集。「純な心」(現代)⇒「聖ジュリアン伝」(中世)⇒「ヘロディア」(古代)の順に時代を遡行していく構成になっている。ジュリアン・バーンズ『フロベールの鸚鵡』の元ネタになったオウムが登場する「純な心」は評判通り傑作だったが、個人的には、殺生にとりつかれた男の生涯を描く「聖ジュリアン伝」のほうが好み。ジュリアンが行う狩猟の描写は圧巻の一言。もとは中世の聖者伝に取材した作品とのことだが、フロベール先生とにかくノリノリ、石川淳ばりの伝奇物語に仕立て上げている。「ヘロディア」だけはピンと来ず。2012/04/06

サロメ

8
「ヘロディア」に興味があり手に取った。題材が同じであるワイルドの「サロメ」はサロメの官能とある種の狂気にスポットをあてるが、こちらは非常に平坦的で、登場人物に平たく光りをあて各々の考えや感情を淡々と描く。戯曲としての強烈なインパクトを持つ「サロメ」の方が好み。「純な心」は、主人公フェリシテの純真な生涯をやさしく上から見守るように淡々と描く。この淡々さが心に染みいるような清らかさを持っており心が洗われる気がする。フローベルは初めてだが、人生の悲哀を上から見守るような視点で描く世界観は好きかもしれない。2013/07/20

galoisbaobab

7
小さな短編3本。どれも密度が高く引き込まれてしまう。個人的には匂うような描写が美しい聖ジュリアン伝がたまらない。その前にボヴァリー夫人読めってことなんですが、、、σ^_^;2016/03/31

凛風(積ん読消化中)

7
一つ前に読んだ百年文庫のフロベールと同じタイトルを含むので、こちらで。「純な心」は、恵まれない境遇にありながら、深い愛情を持ち続けたフェリシテを描く。祝福されての昇天は納得。分からんのが「聖ジュリアン伝」。竜退治の聖人の生涯だけれど、狩りと戦さに明け暮れ、挙句には両親を殺してしまい、やっと、反省して川の渡し人になり、ワガママジジイに優しくしてやっただけで、昇天って、どうよ。百年文庫の「闇」に編集されていたのには納得。「ヘロディア」はサロメの母さんの話。当時の政治や宗教の背景が複雑で分かりにくいが、面白い。2012/03/16

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