内容説明
この本は平明で優れた昔話の研究書であるばかりでなく、昔話をもっと現代に生かすことによって、現代の自閉的状況を解きほぐす一つの糸口が得られることを示唆しているのです。―昔話研究の新たな古典と評される名著、待望の文庫化。
目次
第1章 昔ばなしの語り口(語り口のおもしろさ;リュティ理論のまとめ;伝承される形と存在する形;グリム昔ばなしのばあい;日本の昔ばなしの文芸的特質)
第2章 昔ばなしの語る人間像(子どもの成長と昔ばなし;さまざまな主人公;日本の昔ばなしの価値観;ドイツ語圏の昔ばなしの価値観)
第3章 昔ばなしの現代的意義(昔ばなしは母国語である;子どもは昔ばなしを聞きたがっている)