福武文庫<br> ケストナーの終戦日記―1945年、ベルリン最後の日

福武文庫
ケストナーの終戦日記―1945年、ベルリン最後の日

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784828831213
  • NDC分類 945
  • Cコード C0195

内容説明

ナチス政権下のドイツで「好ましからざる作家」として執筆を禁じられ、生命の危険にさらされながら、時代の狂気を一貫して批判しつづけた「飛ぶ教室」の作者が見た、ベルリン最後の日。

目次

ベルリン
マイヤーホーフェン
バイエルンのP
シュリーア湖
追記

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

chanvesa

29
戦後の記述で、連合国に「あなた方の言うことは正しい。だが、わたしたちに向かって最初の石をふりあげる権利をあなたがは持っていない!…(その権利を有するのは)ガラスの背後に陳列され、カタログに載って、歴史博物館に所属するのだ。ドイツ人によって殺されたドイツ人の念入りに描かれた数字と並べて置かれるのだ。(147頁)」また、184頁以降の「良心は曲げることのできるものだ。」の善悪の相対主義。戦後の混乱・荒廃、怒りがもたらした言葉ではなく、ケストナーは冷静な眼差しと真剣さで歴史を見つめていると感じる。2015/10/11

かもめ通信

26
『飛ぶ教室』『ふたりのロッテ』『エーミールと探偵たち』でお馴染みのケストナーが、金持ちと庶民の食糧事情、都会と田舎の暮らし、ユダヤ人に対する人々の反応、空襲におびえる町の様子など、日記を元に終戦前後の様々な「日常」を再現しながら、戦争について、良心について、書くことについて考察する。2018/11/19

シュラフ

24
日記の内容に緊迫感はない。実際には当時のメモ書きを後になって日記形式にしたこと、幸運にも後にソ連兵による暴虐の限りを尽くされることになるベルリン崩壊前に脱出したこと、などによるものだろう。むしろ"まえがき部分"の方が、ケストナーの歴史観を知るうえで興味深い。当時の誤りやうそがない日記は偽造であり、たんたんと記録すべきだと言う。そしてたんなる死者の数をあげた年代記では全体像はつかめないという。子どもをかばうユダヤ人の母、その母を殺して精神が崩壊したドイツ兵、など個々の人間を見るこで過去は明確になるという。2016/10/01

ののまる

16
ナチスの終戦間近の最後のあがき(まだ召集したり、抵抗を呼び掛けたり)のなかで、間一髪で死を逃れたケストナーの逃避行と、終戦後の復活にむけて少しずつ回復していく社会。それでもケストナーは、自分のようにドイツ人だがナチスに対して抗ったものもおり、そしてナチスをのさばらせた連合軍に対しても厳しく言及する。広島長崎の原爆で終わるのだが、この日記の間中、日本は外地や沖縄や本土大空襲などで人が死に続けていたことを思うと、なんと戦争とは愚かなことだろうかと思う。2020/03/05

LNGMN

14
戦争末期のベルリンと、終戦を迎えた疎開先での「過ぎ去った現在」の記録。反体制派としてナチスにマークされながらも亡命しなかった筆者は「独裁下における人間の可変性」や「プラスがマイナス」になる状況での人々の行動を記す。それらを経た「1945年を忘れるな」の言葉が強烈。2022/09/30

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