福武文庫<br> 自殺クラブ

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福武文庫
自殺クラブ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 238p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784828830957
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

人々が寝静まった深夜のロンドン。あらゆる物質的快楽に倦み果てた者たちが集まる秘密のクラブで、世にも残酷な死のゲームが繰り広げられる。享楽の果ての退廃した人間の姿を仮借なくあばき出した表題作のほか、美しい1個のダイヤモンドをめぐって次々に起こる奇怪な事件を描いた「ラージャのダイヤモンド」の2篇を収める。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばまり

51
冒頭ほんの数行でイッキに引き込まれてしまいました。130年余の時を経ても小説の面白さ、楽しさがギュッと詰まっていて、さながら100%フレッシュジュースの味わい。数多くの胸躍る作品を残し、僅か44歳で病死した灯台設計技師の息子。ワクワクの読後感に反し、珍しく感傷的になってしまいました。2015/09/26

本木英朗

15
作者のスティーブンスンは言うまでもなく、『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』を書いたことで有名な作家です。国書刊行会の「ミステリーの本棚」シリーズでも、義理の息子との共著『箱違い』が紹介されていますね。この『自殺クラブ』という小説はどちらかと言えば『箱違い』寄りの系統のお話であると思うのですが、しかし単純なユーモアミステリという範疇には納まりきらない、ちょっと異質な空気が全体に漂っています。(→)

本木英朗

12
英国の怪奇小説家のひとりである、ロバート・L・スティーヴンソンの短篇集のひとつである。俺は2001年に一度、読んでいた。人々が寝静まった深夜のロンドン。あらゆる物質的快楽になぐさみ果てた者たちが集まる秘密のクラブで、世にも残酷が死のゲームが繰り広げていく――という「自殺クラブ」ほか1編の中編集である。全く覚えていなかったので、本当に凄かったです、ハイ。でも1回目の感想の方がよかったので、みんなそっちを見ようぜ! https://bookmeter.com/reviews/1268534372025/03/23

misui

9
一般的には『新アラビア夜話』の名前で知られる連作短篇集。一種の都市奇譚とも冒険小説とも言えるもので、ボヘミアの王子を軸にしてロンドンとパリを舞台に繰り広げられる奇怪な事件の様子が描かれている。スティーヴンソンの出世作とのことでストーリーテリングの巧みさが光るし、特に物語を呼び込むトポスというかケレンに自覚的な作家だったのがわかる。三月の激しいみぞれの夜、広場近くの牡蠣料理店で世に倦んだ王子と従者が変装して酒を飲んでいると、クリーム・パイを勧めて回る謎の男に出会う…なんていかにも物語の始まりに相応しい。2016/05/09

桜もち 太郎

6
漱石の「吾輩は猫である」に引用されていたので読んでみた。「自殺クラブ」「ラージャのダイヤモンド」の二篇からなる。どちらもボヘミアのフロリゼル王子が絡んでいる。自殺クラブは正と死の狭間の快楽を味わうためのクラブ。そこに王子が潜入し、善である王子と悪の会長との対決がある。「ラージャ・・」もダイヤモンドによって巻き起こる欲望の事件。それを解決するお物語。高尚な「暴れん坊将軍」や「水戸黄門」のような感じかな。王子の最後には唖然としてしまった。「自殺クラブ」の方がスリリングで、面白かった。2015/02/21

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